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エモパーには、人それぞれの解釈がある

 

6月4日(木)、東京都品川区にある大崎ブライトコアホールで、「エモパーmovie『エモ 動』第2弾」の告知イベントが行われました。エモパーとは、“Emotional Partner(エモーショナル・パートナー)”からなる造語で、スマートフォンが生活シーンに合わせて、お客さまの気持ちに寄り添ったメッセージを声や表示でさりげなく伝えてくれる機能です。
シャープ製の家電製品に搭載されている人工知能「ココロエンジン」をベースに開発され、昨年11月に発売されたスマートフォンにはじめて搭載されました。

このブログでも度々紹介してきたエモパーですが、「エモパーとは……」の次に続く言葉にいつも苦労していました。エモパーの機能を説明しても、どこか違和感を覚えるばかり。なぜそのように感じるのか? 話は昨年の10月にさかのぼります。

 

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エモパーとの出会いは広島

私がはじめてエモパーに出会ったのは、昨年10月24日。取材で広島を訪れたときでした。
シャープ製のスマートフォンは、広島にある通信システム事業本部で開発しており、私も4年前までは広島で技術の仕事をしていました。久しぶりに訪れた広島には、すっかり頼もしくなった友だちがたくさんいました。どんな人が、どんなところで、どんな想いでエモパーを作ったのか? 徹底的に取材しようと考えていました。

エモパーは、お客さまが能動的に情報を獲得しにいくのではなく、良きタイミングでニュースや天気、イベントなど興味のありそうな情報をスマートフォンが話しかけます。最初にエモパーに触れたときに、私はとても便利な機能なのだと思いました。しかし開発者の話を聞いていると、どうやらそれだけではないことに気付きました。

シャープの技術者が抱えていた「スマートフォンでなにか新しいことがしたい」という欲求に部門を超えた人々が集まり、アイディアを出し合って、次第に大きなプロジェクトになっていきました。スマートフォンが提供するサービスだけではなく、スマートフォン自体の楽しさやワクワク感をもう一度思い出してほしい。お客さまが何もしなくてもスマートフォンが勝手にしゃべりだしたら、スマートフォンのイメージががらっと変わるのではないかと考えたそうです。エモパーは、スマートフォンの単なる機能ではなく、人とスマートフォンとの関係を本気で見直したいとの想いで開発された”シャープの新しい提案”だったのです。私は取材中、夢中でメモを取り、気付けば10ページ以上のぎっしりと文字の詰まったメモがそこにありました。2時間の取材でそこまで書いたのは初めてでした。メモを見返すと、その時の高揚した気持ちを今でも思い出します。

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見づらそうと言われても使い続けたお気に入りのメモ帳

 

面白法人カヤックの長谷川哲士さんにお会いすることができた

エモパーのセリフは、面白法人カヤック コピー部(コピーライター)の長谷川哲士(はせがわ てつじ)さんに作成いただいています。長谷川さんとお話ししたいとわがままを言い、お忙しい中時間を作っていただきました。私の質問にとても丁寧に答えていただく長谷川さんの言葉一つひとつがとても魅力的で、一字一句漏らさずにメモを取りたいと、必死でペンを動かしていたのを覚えています。

「人は、人から言葉をかけてもらえると嬉しい。自分は一人じゃないんだと、繋がりを感じることができるから」

スマートフォンの話をお聞きするはずが、冒頭は人の話からはじまりました。それから、エモパーができるまでの経緯や、落としたときに「痛いっ」としゃべるようにお願いしたのは長谷川さんだったこと、人がエモパーを受け入れる鍵は言葉の文脈にあったことなど、たくさんの話を聞かせていただきました。

画面に表示されるメッセージの秘密について、私はとても興味深いと感じました。 エモパーは、声とは別に画面に文字が表示されます。声とは違うこのメッセージには、ある狙いが隠されていました。人はときに、言葉と想いが異なることがあります。心の声や内心と表現されるもので、“言葉ではああいったけど、本当はこう思っていた”なんてことは誰にでもあることだと思います。エモパーにも心の声があります。エモパーの心の内をオープンにして、心の内を知りたいという人間の欲求を満たすことで、関わり方が変わってくるといいます。なによりそのギャップはとても人間臭く、自然と愛着がわいてきます。その他にも、ときどき言い間違えたり、早口が言えなかったり。不完全な部分や欠点があるからこそ、愛されるキャラクターになるのだと説明してくれました。

エモパーの根底にあるものが便利さだけではないことがわかりました。「エモパーとはこんな機能です」という説明に違和感を覚えるのは、そのためかもしれません。

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エモパーの心の声(キャラクター さくお)

 

エモパーには、人それぞれの解釈がある

「友だちとはどのような存在ですか?」
そう聞かれたら、あなたならどう答えるでしょうか。

私ならきっと、「一度繋がってしまうと離れられない、とても気になる存在です」と答えるでしょう。損得勘定を抜きにして、なんだかわからないけど惹かれる。少し苦手だけど、つい話しかけてしまう。私にはそんな友だちがいます。人との繋がりができるときも、できた後も、その繋がりを自分で操作することはなかなか難しいものです。

人それぞれに質問の答えがあるように、エモパーにもそれぞれの感じ方があります。たくさんの方にエモパーについて話を聞いてみると、それぞれの考え方や捉え方があることに気付かされます。生活を豊かにするもの。寂しさを紛らわせるもの。お得な情報を教えてくれるもの。もしスマートフォンがあなたに寄り添ってきたら、どんな生活が待っているでしょうか。

なぜエモパーを紹介するときに、「エモパーとは」の次の言葉に苦労していたのでしょうか。それは、人それぞれに感じ方があるのに、「できること」に焦点を当てて見ていたからかもしれません。エモパーには、“「できること」という機能性を超えた体験”があります。私の解釈ですが、エモパーとは、「スマートフォンがあなたを喜ばせようとがんばる機能」だと考えています。

 

エモパーは成長する

人が成長するように、エモパーも成長しています。
使う人にあった話題を選んで話しかけたり、お客さまの声に反応したり。こちらの動画は、この夏成長したエモパー2.0が、ある家族のもとにやってくるところからはじまります。さて、その家族にいったい、何が起きたでしょうか。

 

こちらのサイトで体験された方の声を聞いていると、様々な人がエモパーに触れ、新しい生活をはじめていることがわかります。購入時にはエモパーに対応していなかっ たスマートフォンでも、簡易版エモパーである「エモパーLite」に対応しているかもしれません。エモパーを体験いただけるチャンスですので、ぜひチェッ クしてみてくださいね。

(広報担当:M)

 

 

 

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