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アルコール検知器義務化から1年。見えてきた課題と『スリーゼロ』のアップデートの中身とは?

2024年12月9日

著者:広報U

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こんにちは、広報Uです。 そろそろ年末が近づき浮足立つ頃ですね。忘年会や新年会などでお酒を飲みながら集まる機会が増えているのではないでしょうか?お酒を飲むときに気を付けていただきたいのは「飲酒運転」です。「飲んだら乗るな。飲むなら乗るな。」は鉄則です。


みなさん、業務で車を運転することはありますか?営業先への訪問、機材の運搬など、仕事の中で車を運転する機会は多いと思います。

飲酒運転撲滅に向けた取り組みの一環として、2022年4月1日に道路交通法施行規則が改正され、従業員の出張や物品運搬のための車両(白ナンバー車両)を使用する事業所に、目視等でのアルコールチェックが義務化されました。そして2023年12月1日には、アルコール検知器を用いた酒気帯び有無の確認等も義務化されました。

このアルコール検知器使用義務化から1年経った今、シャープの関係会社である株式会社AIoTクラウドは、アルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』のさまざまなアップデートを行い、負担軽減・効率化を図りながら、適正なアルコールチェックの実施に取り組んでいます。この取り組みについてご紹介します。

今回は『スリーゼロ』の1年間の取り組みについて株式会社AIoTクラウドの池田に話を聞きました。

―検知器を用いたアルコールチェックが義務化されてから1年が経ちました。この1年で見えてきた課題や感じたことがあれば教えてください

義務化されて半年が経ったころ、企業や事業所において、自家用自動車(白ナンバー)の安全運転を確保する責任者である「安全運転管理者」を対象としたアンケートを実施し、「アルコール検知器を用いた酒気帯び確認」の対応ができている割合を調査しました。すると約9割の企業が実施済みだったものの、約1割はできていない、もしくは分からない、という結果がでました。アルコールチェックを怠ると安全運転管理者の義務違反とみなされ、是正措置命令が出される場合もあり、何より交通の安全を確保するためにも早急な対応が必要です。

―義務化されてもなお、実施できていないのはなぜでしょうか?

多くは運用方法にあると思っています。対応している会社でも紙や電子ファイルでの管理が約63%と大半を占めています。企業の規模が大きくなるほどクラウドサービスを活用した管理の割合が増えますが、運転者が100名以下の企業でクラウド管理を行っているのは約21%と低い傾向にあります。アルコールチェックの管理業務は記録簿の記載や運転者が行うアルコール検知器、顔色や呼気、呂律が回っているかなどの目視確認と、多岐にわたります。それを1日に2回、乗車前後に運転者全員に行う必要があります。直行直帰が多い職場であれば、チェックするのが通常の業務時間内とは限りません。そういった管理業務が現在の業務に上乗せされることになるため、まだ完全に実施できていない、というところがあるのだと考えています。

また運転者側はアルコールチェックを手間がかかって面倒なことだと感じ、会社から言われるから仕方なくやっている、というかたもいらっしゃるかと思います。

『スリーゼロ』はそういった管理業務の負担を減らすためのサービスです。3ヶ月に1回、定期的にアップデートを行っており、この1年でも3度のアップデートを行いました。

―どういったアップデートをしたのでしょうか?

まず、昨年11月のアップデートでは本人確認の業務負担を軽減し、なりすまし防止を強化できる「AI顔認証」を搭載しました。「なりすまし防止」は、アップデート前の初期バージョンの導入後、多くの管理者様から「呼気の情報だけでは本人かどうか疑わしい」といった要望があり、追加した機能です。これまでもアルコール検査時に運転者画像を撮影・登録する機能を備えており、なりすまし防止に対応していましたが、今後はアルコール検査時に撮影した運転者画像をAIが自動で顔認証し、本人確認ができるようになりました。

また今年の7月には市場シェアNo.1※1の勤怠管理システム「KING OF TIME」と連携し、『スリーゼロ』を用いてアルコールチェックを行うと、出退勤も自動で記録できるようになりました。アルコールチェックと勤怠、両方の連絡をする必要がなくなり、管理者だけでなく運転者の業務負担軽減にも貢献しました。

※1 富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2023年版」勤怠管理ソフトSaaS市場 利用ID数。2022年度実績より。

9月には有人による24時間365日対応の「アルコールチェック代行サービス」を提供しているバディネット社と新たに連携を開始しました。対面または対面に準ずる方法での実施が必要な点呼業務の負担を軽減すべく、『スリーゼロ』では複数のアルコールチェック代行事業者と連携をしています。9月のアップデートで連携可能なアルコールチェック代行サービスが増え、お客様のニーズに合わせてご利用いただくことが可能になりました。早朝や深夜などの業務負荷が高い時間帯だけ選んで利用することも可能で、管理者の負担をより軽減できます。

他にもOCR読み取り機能に、新たに「AI文字認識エンジン」を追加するなど多くのアップデートを行っています。

―アップデートしていくことでさまざまな会社と連携していますね。

「飲酒運転撲滅」に向けて多くの企業が取り組まれており、認知拡大のためにセミナーを開いたり、イベントに出展したりすることもあります。その中で企業同士の新たな出会いが生まれ、連携につながっています。

イベント出展時の様子

―3ヶ月に1回という定期的なアップデートの内容はどうやって決定しているのでしょうか?

『スリーゼロ』をご利用いただいているお客さまの要望をお聞きしています。カスタマーサービスや営業によるアフターフォローの中で「こういった課題がある」や「○○に困っている」、「こういった機能があるといい」というお声をキャッチし、新たなアップデートに盛り込むべく検討を重ねています。また導入いただいたお客様にインタビューし、開発者も参加してお話を伺うことで次の開発に活かしています。このサイクルを繰り返し、より使いやすくニーズに合ったサービスに進化し続けています。

https://alc.aiotcloud.co.jp/case/(導入事例インタビュー)

―『スリーゼロ』が企業や社会にどのように貢献していくのか、想いを聞かせてください。

飲酒運転撲滅のためには管理者と運転者の双方が意識を持たなければなりません。目的意識がなく惰性で続けていると適当になりがちです。しかし、ひとたび飲酒運転で事故を起こせば、会社や従業員、その家族、相手の方など多くの方に迷惑がかかり、大きな悲しみが残ります。 アルコールチェックの管理は業務量が多く、管理者に多大な負荷がかかるため、そこをぜひ『スリーゼロ』で負担を軽減していただきたいと思っています。実際、私も導入いただいたお客様からお話を伺ったとき、アルコールチェックの実施時間帯やその管理の量を目の当たりにして、その大変さを改めて感じました。

お取引さまにお渡ししている
池田さん作
『スリーゼロ』ステッカー
車のガラス面に貼ったとき
内側からも見えるように
接着面にもプリントするこだわりも

アンケートの結果、約1割は対応できていない、ということが課題ではあったものの、裏を返せば約9割の会社は何らかの形で対応できていることも分かりました。『スリーゼロ』は運転業務におけるアルコールゼロ・検査漏れゼロ・飲酒事故ゼロ、の3つのゼロを目指しています。今後もアップデートを重ねながら、より良いサービスとなるように努めてまいります。その結果、飲酒運転がゼロになるサポートをしたいと考えています。

―ありがとうございました。


お酒は意外と長く身体の中に残り続けるものです。本人は大丈夫だと思っていてもアルコールの影響が残っていることもあります。アルコールチェックすることで、事前にその影響を知り、事故を防止できます。とは言え、毎日の全ての運転者のアルコールチェックとその記録・保管を含めた管理は、簡単ではありません。『スリーゼロ』はそれらの管理業務の負担をできるだけ軽減するシステムへとアップデートを繰り返していくことで、飲酒運転撲滅に向けて取り組んでまいります。

今年も年末を迎え、お友だちや家族、会社の同僚とお酒を酌み交わしながら過ごす時間は格別ですね。ぜひルールを守りながら、年末・年始を楽しく迎えましょう!

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