【トゲトゲ8,000個！】衛星アンテナ実証実験施設「電波暗室」をご紹介します！
2025年1月10日
みなさん、 シャープ幕張事業所の2階、奥深くにある「秘密の部屋」をご存じでしょうか。。。
青や黒のトゲトゲ約8,000個に囲まれた小さな空間で、見ていると恐怖すら覚えるようなこの部屋！笑
一体ここでは何が行われているのでしょう？
今回はこの謎に包まれたこの部屋を解明してきました！
この部屋の正体は・・・！
LEO（低軌道）／MEO（中軌道）※1衛星通信アンテナの
性能測定ができる「電波暗室」
なんです！
※1 LEO：Low Earth Orbitの略。MEO：Medium Earth Orbitの略。
担当の新規事業開発統轄部 第二開発部の毛利がこの部屋について詳しく紹介してくれましたので、こちらの動画をご覧ください！
新規事業開発統轄部 第二開発部の毛利。衛星通信アンテナの開発を担当している
https://youtu.be/3PZchR7sJ6Y
この部屋を見てると、マンガとかでよくあるトゲトゲの壁が迫ってくる場面が思い浮かぶのは私だけでしょうか笑
でも青いトゲトゲの正体は吸収材で柔らかい材質なので、迫ってきても痛くはなさそうですね！笑
外部の電波の影響を受けないこの部屋で、アンテナの指向性や感度、信号の品質などについて設計通りの性能が発揮できているかを、測定しているんです！
さらに、Ku/Ka帯※2や6Gの周波数として注目されるFR3（6-24GHz）帯など幅広い周波数帯に対応し、衛星通信アンテナに加え、次世代スマートフォンなどの測定も可能となっています！
小型で軽量です。その見た目から、1人焼肉用のホットプレートみたいと社員から言われています
※2 衛星通信に割り当てられている周波数帯。非静止衛星通信システムの用いる周波数の一例。Ka帯：17.8～18.6GHz/18.8～19.3GHz（宇宙から地球）、27.5～29.1GHz/29.5～30.0GHz（地球から宇宙）。Ku帯：10.7～12.7GHz（宇宙から地球）、14～14.5GHz（地球から宇宙）＊周波数帯の出典（https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000211013）
せっかくなので、ここでもう少しPRです。
シャープは、モバイルデータ通信が困難な海上での高速大容量通信を可能とする、船舶向け衛星通信アンテナの早期実用化を目指すため、船舶用電子機器分野大手の古野電気様とLEO／MEO衛星通信アンテナの開発において協業しています。さらに、2024年12月10日にはその分野を建築分野まで拡大し、建設DX向けの衛星通信ソリューションを両社で開発することを発表しました。この建設DX向けの衛星通信ソリューションを、12月11日（水）から13日（金）まで東京ビッグサイト（東京都江東区）にて開催された「JAPAN BUILD TOKYO ―建築の先端技術展―」の古野電気様ブースにて、参考展示しました。
シャープが開発するLEO衛星通信アンテナと古野電気様の建設現場向けWi-Fiシステムを連携させた、建設DX向け衛星通信ソリューションを共同開発。地下や高層階、トンネル内など、モバイルデータ通信が困難な建設現場における高品質で高速大容量のネットワーク環境の構築に加え、工事の進捗にあわせたネットワーク構築エリアの柔軟な変更ができます。本ソリューションを早期に実用化することで、緊急時の迅速な連絡や効率的かつ高度な施工管理、遠隔監視など、建設現場のDX促進に貢献可能です。
いかがでしたか？
ぱっと見、トゲトゲだらけでコワイ部屋も、一見焼肉用ホットプレートのように見えるアンテナも、世の中に新しい便利をつくるための取り組みだったのです！びっくりした人もいるのではないでしょうか。
今後もLEO／MEO衛星通信アンテナについて、動向を追っていきたいと思います！お楽しみに～～！！
【関連リンク】
リリース
・LEO／MEO衛星通信アンテナの性能測定が可能な電波暗室を新設
・古野電気とLEO（低軌道）／MEO（中軌道）衛星通信アンテナ開発における協業を開始
・古野電気とのLEO／MEO衛星通信アンテナ開発における協業を建設分野に拡大
・LEO（低軌道）／MEO（中軌道）衛星通信アンテナの開発を開始