■Dynabook社 製品・ソリューション紹介
-遠く離れた場所からの遠隔支援作業などを可能に-
Dynabookの現場DXプラットフォーム「dynaEdgeソリューション」(1/2)<dynaEdgeソリューションで解決できることとは?>

『dynabook』と聞くと、ノートPCなどパソコンの会社というイメージをお持ちではありませんか? 最近では、テレワークの悩みを解決する「かんたんテレワーク スターターパック」など、Dynabook株式会社(以下、Dynabook社)は、パソコンだけでなく優れたソリューションも提供しており、その1つに、遠隔支援など現場での業務効率化・生産性向上といった現場DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現する「dynaEdgeソリューション」があります。

昨年9月に、本ソリューションのキーデバイスとなるモバイルエッジコンピューティングデバイス「dynaEdge DE100(以下、DE100)」の上位モデル「dynaEdge DE200(以下、DE200)」が発売されました。この新製品発売により、「dynaEdgeソリューション」が現場DXプラットフォームとしてさらに進化しましたので、ソリューションの全体像や、どのような課題を解決できるのか、「DE200」などの特長などについて、Dynabook社の担当者に話を聞きました(2回に分けて紹介します)。

左より Dynabook社 コンピューティング&サービス事業本部 国内事業統括部 国内B2B営業本部 MEC営業部 主査 齋藤さん、主査 内藤さん

― 「dynaEdgeソリューション」とはどういったものですか?概要を教えてください。

(内藤)
Windows 10ベースの小型PCである「DE200/DE100」とメガネ型ウェアラブルデバイス「インテリジェントビューアAR100(以下、AR100)」をキーデバイスに、その機能を効果的に発揮できるよう自社開発した「dynabook Edge AI エンジン」※1に対応。コミュニケーション機能を持つMicrosoft Teamsを活用することで、製造・メンテナンス・建設・物流など各作業現場での課題解決を図る現場DXプラットフォームです。

そのソリューションの一つに、作業支援ソリューション「Vision DE Suite」があります。「Vision DE Suite」により、例えば、現場作業者が見ている対象物を、作業者が装着した「AR100」の搭載カメラで映像化、その現場作業者目線の画像を遠隔地にいる別の担当者が見ながら、リアルタイムに作業支援を行うといった遠隔支援などが可能です。

「dynaEdgeソリューション」の概要はこちら
「Vision DE Suite」の詳細はこちら

※1 開発者様・SIer様向けのSDKの一部としてご提供いたします。「DE100」では、「dynabook Edge AI エンジン」のモニター機能のみ使用可能です。 


― 「dynaEdgeソリューション」とは、具体的にどのようなことができるのですか?

(齋藤)「Vision DE Suite」などのソリューションを用い、現場でのさまざまな課題を解決します。事例を挙げて紹介します。

 <課題>
  ①遠く離れた現場をサポートしたい(遠隔支援)
  ②人材不足を補いたい
  ③作業時間を短くしたい
  ④作業の正確性を上げたい

 

①遠く離れた現場をサポートしたい ⇒ 現場に出向くことなく確認・支援作業を実施

(齋藤)例えば、経験不足な新入社員は1人では作業できず、熟練社員と2人で作業場に行く必要性も出てきます。しかし、「dynaEdgeソリューション」を導入すると、新人社員が装着した「AR100」のカメラ映像を遠隔地の熟練社員がリアルタイムに共有・確認し、指導やサポートをすることが可能なため、熟練社員は移動せずに済むことで交通費を削減できたり、移動時間を別の業務に充てたりするなどの効率化が図れます。

(内藤)工場での不具合解決のため、本社から技術者が出張していたケースでも、本ソリューションを使用すると、簡単なものなら遠隔ですぐに対応可能となりますので、技術者の出張回数を減らすとともに、不具合で止まっていた作業も速やかに復旧できます。

現在は、新型ウイルス感染症などの影響で、出張に制限がかかるケースがありますが、こうした中、「dynaEdgeソリューション」は、ニューノーマル時代の作業支援としてお役に立てるシーンが増えてきています。以前、シャープブログでご紹介した遠隔授業の事例もこのソリューションの応用例になります。

 

②人材不足を補いたい ⇒ 作業者のスキルに関係なく品質を確保/熟練者から新人への技能継承のサポート

(内藤)作業の手順をステップごとに「AR100」の画面に表示するだけでなく、どう対応したらよいかを教えてくれるガイド機能などもあるので、非熟練作業員の作業ミス、作業抜けなどを防止でき、品質低下の防止・品質の均一化を図れます。ここには「Vision DE Suiteプロフェッショナル2」などを使用します。

また、生産現場での喫緊の課題は、熟練者から新人への技能継承です。熟練者に「AR100」を装着してもらい、作業状況を録画、マニュアル化することで、スムーズな技能継承をサポートします。熟練者の目線の方向や作業時の音も含めた情報を収録できますので、紙のマニュアルよりわかりやすいと好評です。

 

③作業時間を短くしたい ⇒ ピッキング作業を効率化

(内藤)流通現場でのピッキング作業の効率化にも貢献します。自動認識コードなどの情報を「AR100」のカメラで読み取ることで、目的の品物や個数などを迅速かつ正確に示してくれますので、紙を見ながら棚を探すといった作業は不要となります。ハンズフリーで作業できるため、作業効率が飛躍的に向上し、正確性も向上します。これには、パートナー企業様が開発した「ピッキング支援システム3が活躍します。

 

④作業の正確性を上げたい ⇒ カメラの映像を自動認識し、人やモノを検知

(内藤)現場で操作対象に取り付けられたマーカーなどを「AR100」などのカメラで認識し、人やモノを検知して操作方法をガイドすることができます。

例えば警備関連業務の支援として、顔照合技術を活用することで、警備員が装着した「AR100」のカメラ映像から、登録された人物を警備員の記憶に頼らず見つけ出すことができます。登録人物の情報を警備本部のディスプレイに映し出すこともでき、警備業務の正確性向上・効率化・高度化を実現します。

 

4つの課題へのソリューションを紹介しましたが、「dynaEdgeソリューション」は、それ以外のさまざまなシーンでの課題にも応用可能です。


「dynaEdgeソリューション」紹介動画(上記クリックで動画再生)

 

※2 Vision DE Suiteプロフェッショナル:現場の作業工程や作業手順をマネジメントする「作業ナビゲーション」などの機能が追加されています。(詳細はこちらをご参照ください)
※3 ピッキング支援システム:自動認識用コードをAR100のカメラで認識し、部品保管棚へ誘導。ピッキングリストと照合しながらピッキング作業を効率的に行えます。
(上記両ソリューションとも、パートナー企業様で開発しました。)


― 具体的な導入事例などあれば紹介ください。

(内藤)上記①の遠隔支援の事例になるのですが、国交省の遠隔臨場にご導入いただいています。遠隔臨場とは、従来、現場で立ち会って実施していた建設現場での、段階確認、材料確認、立会の作業を、動画撮影用のカメラ(ウェアラブルカメラ等)と Web 会議システム等を利用して、遠隔で行うことを言います。

その他の事例も、当社(Dynabook社)サイトにいくつか紹介していますのでご覧ください。

* 遠隔臨場の詳細やその他の導入事例はこちら(Dynabook社サイト)をご覧ください。


次回は、9月に発売したキーデバイスである新製品「DE200」の特長と、「dynaEdgeソリューション」の強みなどをご紹介します。

次回に続く


●「dynaEdgeソリューション」お問い合わせ先はこちら

※ Microsoft、Microsoft Teams、Teams、Windows は、米国Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※USB Type-C™は、USB Implementers Forum の商標です。
※その他の記載されている社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
※画面はハメコミ合成です。
※画面は実際のイメージとは異なる場合があります。


<関連サイト>
■ Dynabook社 製品情報:「dynaEdgeソリューション」
■ Dynabook社 ニュースリリース:現場の業務効率化と生産性向上へ、現場DXプラットフォームとしてさらに進化したモバイルエッジコンピューティングデバイス「dynaEdge DE200」を受注開始
■SHARP Blog:千葉市動物公園が源小学校で、 Dynabook社『インテリジェントビューア』を用いた遠隔授業の実証実験を実施


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