【講演動画を追加】「Touch Taiwan 2023」でSDTCとE Inkが画期的なディスプレイ技術を展示
* 記事の最後に講演動画を追加しました<10月4日>。
4月19~21日の3日間、台北市 南港展覧館で開催された「Touch Taiwan 2023(https://www.touchtaiwan.com/en/)」において、シャープディスプレイテクノロジー株式会社(以下 SDTC)は、電子ペーパー分野のパイオニアであり世界最大手のE Ink Holdings Inc.(本社:台湾 新竹市、CEO:Johnson Lee、以下 E Ink)と共同のブースを設置し、SDTCのIGZO※1技術とE Inkの電子ペーパー技術を組み合わせたディスプレイを展示しました。
※1 In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素) により構成される酸化物半導体。液晶などのディスプレイを駆動するTFT(薄膜トランジスタ)の材料として用いられます。
「Touch Taiwan」は毎年台湾で開催されている産業見本市で、多くのディスプレイ関連企業が出展し、各社の最新技術が展示されています。
E Inkは、主に電気泳動式技術を用いた電子ペーパーパネルを供給しており、電子書籍リーダーや手書き電子ノート、電子棚札、ポスター、サイネージへと用途を拡大しています。
また、従来の白黒電子ペーパーパネルをカラー化するための技術開発にも積極的に取り組んでおり、機種によってはフルカラーに近い表示が可能で、色の再現性向上にも成功されています。
SDTCはIGZOのTFT※2基板をE Inkに供給しています。IGZO-TFT基板をE Inkの電子ペーパー技術と組み合わせることで、従来は15~20秒かかっていたリフレッシュ速度(画面切替速度)が0.5~1.5秒に高速化するという利点があります。そのため、IGZOを利用した電子ペーパーの拡大が今後益々期待されています。
※2 薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)
そして、4月21日には、SDTC 開発本部 次世代技術開発統轄部 第二開発部長の中村さんがE Ink内のメインブース裏側のフォーラム会場に登壇し、SDTCの概要やIGZO技術、E Inkとのコラボレーションの内容について約15分間の講演を行いました。
●中村さんの講演の様子を動画でも紹介しています。⇒ 動画はこちら(英語版)<10月4日追加>
今回の「Touch Taiwan 2023」でのE Inkとの共同ブースは、両社のディスプレイ技術の進化に対する取り組みを象徴しています。今後もお互いの連携により、ディスプレイ技術がさらに発展するよう邁進してまいります。
<関連リンク>
・「Touch Taiwan 2023」
・中村さんの講演動画(英語版)