■Dynabook社 製品・ソリューション紹介
-遠く離れた場所からの遠隔支援作業などを可能に-
Dynabookの現場DXプラットフォーム「dynaEdgeソリューション」(2/2)<新製品「dynaEdge DE200」の特長とは?>

前回は、Dynabook株式会社(以下、Dynabook社)の担当者から「dynaEdgeソリューション」でどのような課題を解決できるのか話を聞きました。今回は、そのキーデバイスであるモバイルエッジコンピューティングデバイス「dynaEdge DE200(以下、DE200)」とメガネ型ウェアラブルデバイス「インテリジェントビューアAR100(以下、AR100)」の製品特長、「dynaEdgeソリューション」の強み、今後の展開などをご紹介します。


― そもそも小型PCを使った「dynaEdgeソリューション」を商品化したきっかけは?

(内藤)ノートPCは、どこにでも持ち出して使えるのがメリットの1つですが、作業現場で歩き回る人には、それでも使いやすいとは言えませんでした。そんな方々にウェアラブルのより小さなPCをベースに、さまざまなソフトウェアやアプリケーションを組み合わせたソリューションを提供することで、ノートPCでは解決が難しい現場での課題を解消できるのではないかと考えました。

(齋藤)もう少し言いますと、DX(デジタルトランスフォーメーション)というと時間やお金がかかった大きなプロセス変更と思われがちですが、「dynaEdgeソリューション」なら、ウェアラブルデバイス(小型PC)を用いることで、1台からでも始められます。気軽に効率化を図れるツールとして導入しやすい製品・ソリューションです。


― では、キーデバイスである昨年9月発売の上位モデル「DE200」の特長を説明ください。

(齋藤)OSWindows10を採用し、片手で持ち運べる約340グラムの軽量コンパクトでありながら、第 11 世代インテル® Core プロセッサーを搭載した高性能小型PCです。

操作面では、DE100」のコンセプトを継承し、好評だった5ボタンキーを、一回りサイズを大きくして搭載したほか、ボタン類を上に集約、押し間違って消してしまわないようロック機能がついた電源ボタンを設置しました。さらに起動していることが一目で分かるよう、LEDを見やすくするなど、お客さまからのご要望に対応し、より使い勝手の良い進化したデザインとなっています。

また、高速かつリアルタイムな処理を可能にする「dynabook Edge AIエンジン」に対応したことに加え、7.5時間1の長時間駆動を実現する大容量バッテリーを搭載。外周は衝撃吸収ラバーバンドで囲うことなどで作業に適した堅牢性を実現するなど、現場使用に求められる機能を高いレベルで備えています。

モバイルエッジコンピューティングデバイス「dynaEdge DE200」製品情報はこちら「dynaEdge DE100」はこちら

※1  JEITA バッテリー動作時間測定法(Ver.2.0)による値。実際の動作時間は使用環境および設定などにより異なります。


― キーボードのかわりに5ボタンキーで操作するのですね。

(内藤)はい。ウェアラブルでのハンズフリー作業を考えた操作ボタンで「DE100」から採用しています。「DE200」では、さらに有効に使用できるよう、新開発の「dynaEdgeコントローラー2」を採用しました。「AR100」と組み合わせた表示に最適化したUIを備え、アルファベット入力などができるのはもちろん、5ボタンキーだけでさまざまな操作が可能3となりました。

※2 dynaEdge コントローラーは、開発者様・SIer様向けのSDKの一部としてご提供いたします。
※3 すべてのアプリケーションの操作ができるわけではありません。パートナーソリューションのアプリを操作するためには、それぞれのアプリに即した設定を行う必要があります。


― 「dynabook Edge AIエンジン」についても教えてください。

(齋藤)「DE200」発売に合わせて開発したフレームワークです。アプリケーションに送る前に、あらかじめ端末側でデータ処理を行うことで、瞬時に解析することが可能です。「DE200」向けでは、仮想カメラ技術により大きく4つの機能を実現します。

頭部に装着した「AR100」のカメラ映像は、作業しながらだと、どうしてもゆれが生じてしまいますが、「ゆれ補正機能」により、そのゆれを補正し、見やすくします。また、現場作業者が注目して欲しいところに四角の枠のマークを設定することで、注目領域を追いかける「トラッキング機能」、暗いところでも対象を見やすくする「明るさ補正機能」、カメラ映像を全画面に拡大表示する「モニター機能」などが使用できます。

「モニター機能」についてもう少し説明しますと、先ほど紹介した、「Vision DE Suite」で遠隔支援を行う場合、使用しているMicrosoft Teamsのプラットフォームの標準仕様により、自分のカメラ映像は右下に小さくしか映りませんでした。そのため、作業者からディスプレイに表示されている自身のカメラ映像を大きくして見たいという要望がありました。「dynabook Edge AIエンジン」を搭載することにより、Microsoft TeamsのUIによらず、全画面表示を可能にしました。


― もう1つのキーデバイス「AR100」について紹介してください。

(齋藤)ハンズフリーで現場の作業効率を向上させるWindows対応の All in One メガネ型ウェアラブルデバイスです。マイク、スピーカー搭載で音声コミュニケーションができるほか、約500万画素のカメラで、作業者目線での写真・動画の撮影が行えます。高精細ディスプレイを搭載し、必要な情報を鮮明に表示するので、現場でその画面を見ながらの作業が可能です。本体質量は約48グラムなので、あまり重さを感じさせません。

こうしたメガネ型デバイス(ビューア)は他にもありますが、「AR100」のディスプレイは単眼で、さらに、跳ね上げ可能なので、実作業や移動中の視野を妨げません。また、オートフォーカスが備え付けられており、細かいところまでくっきり見ることができます。こうした点も評価が高いんです。

メガネ型ウェアラブルデバイス「インテリジェントビューアAR100」製品情報はこちら


― 製品特長は分かりました。他にもこういったソリューションはあると思いますが、Dynabook社の強みはなんでしょうか?

(内藤)他社の多くはアンドロイドOSで開発されています。対して、当社(Dynabook社)は、Windows OSの小型PCをベースとして「dynaEdgeソリューション」を提供していますビジネスアプリは多くがWindowsで作られていることから、さまざまなソリューションと相性が良く、現場でのビジネス対応にぴったりの製品なんです。Windowsなのでオフィスでも力を発揮しますよ。


― Windows PCなのでオフィスでも使えるんですね。

(齋藤)ディスプレイの背面に取り付けて3省スペースデスクトップPCとして使用することも可能ですし、会議室の液晶ディスプレイやプロジェクターに接続することでデジタルホワイトボード4として活用することもできます

ディスプレイの背面に取り付けて、省スペースデスクトップとして使用
デジタルホワイトボードとして活用

※3 取付には別売(オプション)のポート拡張アダプタUSB Type-C™ とVESA マウントキットが必要です。取付できるディスプレイには制限があります。
※4 センサーの取り付けが必要となります。センサーは別途購入が必要です。(推奨機器:テクノホライゾン株式会社エルモカンパニー つたエルモん)


― 高性能のキーデバイスをベースに、ビジネス現場のあらゆるところで活躍できるソリューションだと実感できました。最後に、今後の展開や思いなどをお話しください。

(齋藤)今後は、継続的な機能強化はもちろんですが、当社(Dynabook社)だけで展開するのではなく、「dynabook Edge AI エンジン」をパートナー企業様が開発できる環境を準備することで、パートナー企業様が持つ得意技術を組み合わせ、さらに活用の幅を広げていきます。
将来的には、「Dynabookはソリューションカンパニー」と言われるよう頑張ります。

齋藤さん

(内藤)まだ、当社(Dynabook社)はノートPCのイメージが強いと思いますし、本ソリューションは、30年以上のdynabook(ノートPC)の経験・ノウハウが詰まった強いデバイス(小型PC)があることが強みの1つです。しかし、現場で本ソリューションを使用していただければ、DynabookはPCだけでなくソリューションも優れていることを実感いただけると思います。
現場DXなら「dynaEdgeソリューション」と言われるよう努力していきます。

内藤さん

大規模なシステムを導入せずとも現場DXの促進を実現する「dynaEdgeソリューション」は、導入へのハードルが低く気軽に始められるところもメリットです。シャープグループで現場での課題解決に困っているみなさま、ぜひ、ご検討ください。実例を分かりやすく紹介する無料のオンラインセミナーも開催していますので、まずは、Dynabook社までお問い合わせください。


「dynaEdgeソリューション」紹介動画(上記クリックで動画再生)

 

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※ Microsoft、Microsoft Teams、Teams、Windows は、米国Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※USB Type-C™は、USB Implementers Forum の商標です。
※その他の記載されている社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
※画面はハメコミ合成です。
※画面は実際のイメージとは異なる場合があります。


<関連サイト>
■ Dynabook社 製品情報:「dynaEdgeソリューション」
■ Dynabook社 ニュースリリース:現場の業務効率化と生産性向上へ、現場DXプラットフォームとしてさらに進化したモバイルエッジコンピューティングデバイス「dynaEdge DE200」を受注開始
■SHARP Blog:千葉市動物公園が源小学校で、 Dynabook社『インテリジェントビューア』を用いた遠隔授業の実証実験を実施

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