【活動レポート】ホームレスサッカー日本代表が13年ぶりにワールドカップ出場！アシスタントコーチとして帯同しました！

9月21日（土）から8日間、韓国・ソウルの漢陽大学（Hanyang University）にて開催された「ホームレスワールドカップ」に日本代表チームのアシスタントコーチとして帯同しました。

ホームレスワールドカップとは、世界的なホームレス問題の解決を目指すホームレスワールドカップ財団によって2003年から毎年開催されており、ホームレス状態の人が一生に一度だけ参加できるストリートサッカー大会です。^※1 私は、2017年にホームレスサッカーと出会い当該活動に感銘を受けてから、ボランティアコーチとして精力的に取り組んでいます。

今回、日本代表をマネジメントするNPO法人ダイバーシティサッカー協会では、社会問題の専門家や有識者の力を借りながら独自の日本代表参加資格を策定。「屋根がない人（Roofless）」に限らず、「屋根があっても不安定な居住にある人」を新たな参加資格とし、幅広い支援団体の協力を得ながら、8人の代表選手を本大会へ派遣しました。^※2

13年ぶりに国際大会へ出場を果たした日本代表。その結果はこちら↓

決勝でドイツに敗れましたが、最後はドイツと一緒に輪になりお互いの健闘を讃えました。

グループリーグでは全戦全敗も、下位トーナメントリーグで初戦のギリシャに勝利し、その活躍が認められ、大会からフェアプレー賞を受賞しました！ ^※3

大会を終えて

過去の日本代表は、世界のホームレスと比べてその定義は非常に狭く、他国と比べて平均年齢が非常に高いなかで、若年層が中心の世界の代表チームと戦っても全く勝負にならない散々な状態でした。今大会を通じて、その定義を世界基準に寄せていく方向性にチャレンジして挑んだ結果、“念願の1勝”を記録することができたことに、万感胸に迫る思いです。
文化、ルーツ、言語、背景、そして人となりも多様性に富む世界中の人々が一同に集まり、1つのボールを追いかける空間のなかでは、誰もがポジティブ志向で、リスペクト精神を貴び、お互いの健闘を讃え合う世界観に、比類なき尊さを感じています。

大会を通して感じた新たな課題について

日本代表は13年ぶりの出場ということもあり、その間に着実に成長を遂げていた世界各国のレベルの高さを改めて感じた大会でした。競技の技術面だけでなく、大会に出場するための準備、スポンサードにおいても、各国とその差が顕著に現れました。
例えば、アメリカ代表にはユニクロ、ルーマニア代表にはトヨタの胸広告が見受けられます。いずれも現地法人ですが、今大会の趣旨である『ホームレス問題を撲滅すること』をはじめとした“貧困”という社会課題に対して、日本企業が積極的にスポンサード出来ない事情や背景に、根深い課題があるものと感じています。

今後の目標について

来年はノルウェー・オスロでの開催ということで、この活動を打ち上げ花火的に終わらせることなく、引き続き日本代表を派遣出来るように、ボランティアではありますが、企業人の目線で活動していきます。先ほども述べたように、日本企業が貧困課題に対してスポンサード出来ない背景は一体何なのか、どうすれば社会的インパクトのある投資や出資に繋げられるのかという文脈において、現在の戦略投資部での業務ともリンクさせていきながら、社会的価値がある資本出資の最適解とその可能性について、調査研究を重ねていきます。

上期末の多忙な時期にも関わらず、今回の帯同に理解を示していただき、寛大なご配慮をいただきました戦略投資部や関係者の皆さまには大変感謝しております。どうもありがとうございました。今回の経験を糧に、しっかりと本業でも邁進していきたいという一心です。

※1　https://www.homelessworldcup.org/our-approach
※2　https://diversity-soccer.org/2024/06/1326/
※3　https://www.homelessworldcup.org/news/japan-wins-final-fifpro-fair-play-award

クラブやボランティア活動、その他のことでもシャープ社員のみなさんにぜひ紹介したい！という方はぜひ広報部までご連絡ください！
連絡先：kouhou-p@list.sharp.co.jp