【シャープ横断♪バトンリレー】第15走者◆掃除嫌いな私が!?前途多難な掃除機開発の道。

小山さんからバトンを引き継ぎました、SAS事業本部 清潔ランドリー事業部 清潔商品技術部の安川です。

小山さんとは7年前に研修の時に知り合い、新入社員として八尾に配属されました。同期ということもあり、コロナ前はよくお酒を飲みに行ったりしていました。最近行けてないのでまた行きましょう!

前回の小山さんに続き、私自身シャープでの勤務歴が7年と長くはありませんが、折角の機会ですので少し自分の話と関わってきた商品の話を出来ればなと思います。

私は八尾市で生まれ、八尾市の隣の柏原市で育ったので、生活の範囲が今の八尾事業所の近辺でした。ですので電車で出かける際に久宝寺駅から見える八尾事業所のことを、昔から知っていました。

大学生になって就活を意識し出した頃に、なるべく家から近いところに就職したいなーと軽い気持ちで考えてたところ、近くになんかでかいシャープあるやん!と思いつき就職活動したことを覚えています。(思いついた当初は八尾で何をやっているのかも知らずにです。)

面接が決まってから準備していく中でシャープで仕事やるなら白物家電に関わりたいなーと思っていたところ、当初の目的である家から近い八尾が白物家電を主にやっていたため、面接の時に八尾事業所がいいです!とはっきり言いました。それが効果があったのかはわかりませんが結果としてラッキーだったなーと思います。

八尾に来てから発表された配属先は、掃除機技術部でした。配属が決まり、当時親に言われたことが「シャープって掃除機やってるん?」と「掃除できない人間が掃除機作れるんか?」。

特に2つ目の言葉は言われる前から自分自身でも掃除嫌いな人間が掃除機って、、、と最初は思っていました。そんな不安な中で私の意識を変えてくれた商品を2つ紹介したいと思います。

① 一番最初に関わった掃除機<EC-AP500>

先ほども言いましたが、私は掃除が嫌いです。その理由として

「掃除に手間がかかる」 「重たい」 「定期的にやらないといけない」

と大きく分けて3つあります。(本当はもっとありますが)

入社当時、実家で使っていた掃除機はキャニスター型で、コンセントをつなぎ、床を転がすタイプでした。

そんな中でこの<EC-AP500>という機種の特徴としてはバッテリーで動作するので部屋の移動ごとにコンセントの抜き差しがないからそのまま移動でき、本体が軽いので掃除機の重さで疲れにくい、私の掃除嫌いの要素を解決する商品でした。今でも実家で母親が使っています。(最初は息子が関わっている掃除機を使えて嬉しいととても喜んでくれていました。親孝行を感じた瞬間です。今となっては軽いな~くらいしか思わないそうですが笑)

開発途中での配属でしたが、掃除嫌いな自分でも使いたいと思う商品を作れば、良いものができるのではという気持ちが生まれ、それからの目標は『自分がお金を出してでも購入したいと思える商品を開発したい』になりました。

②<EC-AR8>

この機種は直近で関わっていた機種です。個人的には苦労した機種と思っています。この機種の他に<EC-SR8><EC-HR8>という機種を同時に発売しました。この機種を技術では8シリーズと呼んでいるのですが、並びの特徴として端までブラシという要素を取り込みました。

ここからが大変だった内容なのですが、<EC-SR8><EC-HR8>は共通の吸込口を新規で使用することが決まり、<EC-AR8>は前衛モデルの<EC-AR7>から改造で実施して欲しいとのことでした。

今までのノズルの形があるのに、「どうすんねん!」と。

とりあえず、端っこにあるノズル本体が沈みこまないように支える(床面の傷つきを防ぐ)部分を取り払いブラシを端まで伸ばしてみました。お、壁際のゴミ吸えるしいけるやんと思ったのは束の間で、やはりノズルを支える部分がなく沈み込んでしまい、まあそんな簡単にはいかないなと思いました。

金型で改造できる範囲を考えながら後ろ側に何とか足を作るスペースを作ることができ、0次試作としました。完成した試作で壁際のゴミも吸える、懸念していた床面の傷つきもないので、この金型の形状で行こうと考えていました。金型の改造をするのにもお金はかかりますし、もし修正が発生した場合でもお金がかかるのでいつも不安です。

一旦自分の家で使ってみようと試作品を自分の家に持って帰り、確認してみることにしました。家で使用していても大丈夫、これならこの金型で大丈夫そうだなーと思っていたその時、絨毯からフローリングにおりた際にフローリングの方に傾き、床面が傷つきました。肝が冷えた瞬間です。金型の製造をスタートする前でしたので、なんとか形状変更が間に合い、床面が傷つかない形状に修正することができました。試験だけでなく、実使用で確認していなければ、今ごろどれだけのユーザーの家の床面を傷つけていただろうと思うと、ゾッとします。この経験があり改めて、安心安全な商品の開発に取り組んでいこうと心に誓いました。

ということで、7年の出来事を簡単にまとめてみました。掃除嫌いな私が、今では朝、晩、2回は掃除機をかけるようになりました。自分でもびっくりです。人って変わるんですね(笑)。今後も、掃除嫌いの自分でも掃除したくなるような商品でかつ、安全な商品を開発していきたいと思っています。


さて、次は

CEOオフィス ブランド担当(コーポレートデジタル推進)米津研太さん

にバトンタッチです!
米津さん、よろしくお願いいたします!

(安川翼/SAS事業本部 清潔ランドリー事業部 清潔商品技術部)


≪シャープ横断♪バトンリレー≫とは…?
みなさんの人脈を駆使しバトンのようにコラムを繋いでいくという、太古の昔からある数珠つなぎ企画!第15走者はSAS事業本部 清潔ランドリー事業部の安川さんでした。第16走者は、安川さんからバトンを託された米津さんです。お楽しみに♪

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