思い出の家電(36)

これまで使ってきた家電と、その思い出をみなさんから投稿していただきました。
「そういえば、うちでもそんなことあったな」などと思いつつ、ほっこりしていただければ幸いです。

わたしは「pen書院」

平成元(1989)年にシャープに入社してから4~5年経った頃だったと思います。初めての海外出張で欧州各国(イギリス、スコットランド、ノルウェー、デンマーク、ドイツ、イタリア)を訪問することになりました。

当時の上司から、毎日お客さまとの打ち合わせ結果を報告するよう指示を受け、字がそれほど綺麗ではなく、今のように軽量なモバイルパソコンもなかったこともあり、ワープロを持って欧州各国を出張することにしました。その時使っていたのが本体6Kgのヘビーな相棒、日本語ワードプロセッサ「pen書院」<WD-A750>でした。

<WD-A750>(1992年)

移動の際はスーツケースに入れて持ち運び、夜にホテルで「pen書院」を使って商談議事録を作成、ホテルのロビーからFAXで上司に議事録を送る日が続きました。

 

ある日のお客さまとの会食後、酔いもさめやらぬ中、いつものように夜中に議事録を作成していた際に事件は起こりました。

突然、作成中の文書データが消えてしまったのです。一瞬で酔いが醒め周りを確認すると、差し込みが甘かったのでしょうか「pen書院」の電源ケーブルが抜けていました。すぐに差し直し、泣きそうになりながら一から書き直したことを覚えています。

今のご時世では考えられないことですが、振り返るととても良い思い出です。

 

購読登録しませんか?