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開発チームに聞く、シンプルを極めた電子文具「ナゾル」の秘密

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文字をなぞるだけで、すぐに意味を調べられるペン型スキャナー辞書「ナゾル」。

「ペン型」、「なぞって調べる」など、新しいコンセプトの製品を開発した背景には、どのような狙いや想いが込められているのでしょうか。開発チームに話を聞くと、シャープらしい理由がそこにはありました。

161109-aペン型スキャナー辞書「ナゾル」
<上:BN-NZ1J(国語モデル) 下:BN-NZ1E(英和モデル)>
●画面はハメコミ合成です。実際の表示とは異なります。
●BN-NZ1Eは保護キャップを外した状態です。

 

開発チームに聞く、「ナゾル」のあれこれ

20170111-a-1開発チーム
(左から、ハードウェア担当のFさん、ソフトウェアのTさん、企画のIさん、デザインのKさん、企画のOさん)

――なぜ、ペン型の電子辞書を開発しようと思ったのでしょうか?

(企画 Iさん)私たちのチームは、新しい電子文具の企画・開発をしています。第一弾の電子ノートに次ぐ、新しい電子文具を考えている中で出てきたアイデアが「ペン」だったんです。

20170111-a-2企画担当 Iさん

――電子ノートの開発チームだったのですね。

(デザイン Kさん)ペンやノートなど、普段使うものをちょっと工夫して、違う視点からアプローチすることで、お客さまに喜んでいただけるものがつくれると考えています。特化した機能を文具に持たせることはもちろんですが、例えばノートって、デザインで選んだり、カバーを付けたりしますよね。電子文具も同じで、書き心地や便利な機能に加えて、カバーなどの周りのものも含めて世界観をつくっています。

――今って、スマホで大抵のことはできますよね。スマホで調べればいいのでは?

(企画 Oさん)スマホって確かに何でもできるのですが、起動させて、パスワードを入力して、アプリを選んで……、と手間がありますよね。ネットに繋がっていなければいけないし、バッテリーの残量も気になります。何でもできるからこそ、ちょっと面倒なところがあります。電子文具は、機能を特化させることによって、操作がシンプルとなり、サッと使いやすくなります。

――一日に何度も使うものだと、それだけで無駄な時間も省けそうです。

(企画 Iさん)使いやすいことによって得られることもあります。例えば「ナゾル」では、「すぐに調べられるなら、ちょっと調べてみようかな」という気持ちになるかもしれない。その気持ちを生み出すことで、新たな発見やひらめきがあったり、言葉の深い意味を知ることができたりすると思います。

――サッと調べられる便利さが、調べる機会も増やすということですね。

(企画 Oさん)「ナゾル」の開発が進む中で、夏目漱石の本を読み返したんです。例えばその中で出てくる「艀(はしけ)」って、港にある何かってことくらいは知っているのですが、詳しくはわからない。そのままでも物語は進められるのですが、ちゃんと調べることでわかることもありますよね。

(企画 Iさん)情景が見えてきますよね。私も「車夫(しゃふ)」って調べたら、人力車を引いている人って出てきて。ここに出てくる車は自動車じゃなくって、人力車なんだって気づきました。

(企画 Oさん)皆さん、困っているとは思っていないんです。読み飛ばしてもわかった気になるので。でも詳しく調べることで、作者が描く情景や意味をより深く知ることができます。「ナゾル」なら、サッと簡単に調べることができる。そこに潜在的なニーズを見つけて、発見やひらめきのチャンスをご提供することが、電子文具の使命だと思っています。

――国語モデルの他に、英和モデルがあります。こちらはどのような使い方を想定しているのでしょうか。

(企画 Oさん)英語の文章をたくさん読むビジネスマン向けです。契約書や特許、洋書、英字新聞、雑誌など、読む文章量が多いと、いちいち調べるのは大変ですよね。「ナゾル」があれば、文字を入力する手間がなく、サッとなぞるだけですぐに単語の意味を調べることができます。英語学習用というよりも、英語を使いこなす人、上級者をイメージしています。そのために、専門用語を多く収録する『グランドコンサイス英和辞書』を収録しています。

――電子辞書をペン型にして、使いやすくしたのかなと思っていたのですが、そもそもの考え方が違うのですね。

 

はじめての「ペン型」に、技術とチーム力で挑む!

20170111-a-3デザイン担当 Kさん

――一口にペン型と言っても、様々な形状が考えられますよね。

(デザイン Kさん)ペンとして認識いただくために、大きさや太さ、ボタンの位置など、細部までこだわってデザインしました。ペンなら、初めて見ても持ち方や使い方がなんとなくわかりますよね。その感覚を持っていただくことで、より身近に感じていただき、愛着を持っていただきたいと思っています。

――確かにペン型と言われたら、ペンのように持って使うのかなとパッとイメージできます。ペンケースに入れて持ち歩くイメージとか。

(ハードウェア Fさん)ペン型を実現するために、ボタンや液晶の位置、中の基板やバッテリーの位置まで、何度も試作を重ねながら形を決めていきました。特にボタンの位置や大きさは何度も改良を加えました。

20170111-a-4形状試作の一部

――ボタンの位置がだいぶ変わっていますね。

(ハードウェア Fさん)「ナゾル」で言葉を調べるときには、まず読み取りボタンを押して、文字をなぞって、十字キーで操作をするのですが、この一連の操作をスムーズに行うために、持ち替えないで片手で操作ができるボタンの位置を模索しました。最終的には、読み取りボタンを大きく、その隣に十字キーを配置しました。

(ハードウェア Fさん)それから、ペン先に重心を置くと扱いやすくなるので、比較的重さのあるバッテリーをペン先に設置したいのですが、ペン先には文字を読み取るデバイスがあったり、形状が細くなったりしていますので、バランスを取るのに苦労しました。バッテリーや基板などの大きさや位置を調整しながら、扱いやすいペン型を目指しました。

――ペン型の辞書って当社では初めてですよね。何もないところからの開発は苦労も多かったのでは?

(ハードウェア Fさん)2016年の6月頃から本格的な開発をはじめたのですが、本当にゼロからのスタートだったので、最初は試作と評価を繰り返しながら、課題を一つひとつ解決していきました。

――ハードウェアだけではなく、ソフトウェアも初めてのことばかりだったと思いますが、どのような苦労があったのでしょうか。

(ソフトウェア Tさん)まずは、文字の認識率を上げることに注力しました。文章の中には、白地に黒文字だけではなく、黒地に白文字、新聞など、様々な条件があります。また行間が狭い文章では、上下の文字も読み取ってしまうため、中央の調べたい文字だけを抽出する等の工夫もしています。その他にも、認識率を上げるために、チーム一丸となって開発に取り組みました。

20170111-a-6「first sea journey」をなぞっている様子

――液晶表示の部分はいかがでしょうか。

(ソフトウェア Tさん)3行という限られた表示エリアに、何をどのように表示させるかに苦労しました。「ナゾル」は、サッと意味だけを知りたい方に向けた製品なので、必要なものに絞って表示するようにカスタマイズしています。用例をずらずらと表示させない、なるべく改行を入れないなど、細かいところまでつくり込んでいます。

20170111-a-7十字キーの「左右」で単語を選択(「journey」を選択中)

(ソフトウェア Tさん)十字キーの「上」を押すと、読み取った画像をそのまま見ることもできますよ。

20170111-a-8十字キーの「上」で読み取った画像をそのまま表示

――ほんとだ! うまく読み取れたかを確認するのにいいですね。見ているだけでも楽しいです。

(ソフトウェア Tさん)最初は開発時の確認用で入れていたのですが、好評だったので製品にも載せました。

 

“Be Original.”ってどうですか?

beoriginal

――最近、この質問をするのが趣味になりつつあるのですが、当社が制定した新コーポレート宣言“Be Original.”ってどうですか?

(企画 Iさん)電子文具のテーマとして、「これしかできないけど、これにしかできない」というものがあります。「ナゾル」は言葉の意味を調べることしかできないのですが、すぐに意味がわかるという重要な、他にはない特長があります。開発当初はまだ“Be Original.”宣言がされていなかったのですが、シャープらしいオリジナルを大切にしていきたいという想いは、同じだと思いました。知らずに過ごしてしまっていた言葉の意味を調べることで、世界が広がったり、喜びやひらめきに繋がったり。そういう日々の発見を大切にしていきたいと思っています。

――新しい喜びやひらめきをお客様に感じてもらうことって、まさに“Be Original.”が目指すところですよね。

(デザイン Kさん)大げさなことを考えているわけではなくて、日常にある文具にちょっとしたアイデアを加えることで、ひらめきがあったり、新しいイメージが生まれたり、「これちょっといいね」というところを増やしていきたいですね。

(企画 Oさん)電卓もそうですよね。もし世の中に電卓がなくて、スマホでしか計算ができなかったら、こんなものかなって思ってしまうかもしれない。でもサッと計算できる電卓はなくてはならないですよね。その感覚にこだわってモノづくりをしてきたというDNAが、このチームにはあると思います。

――ありがとうございました。

 

1915年に、創業者が早川式操出鉛筆(シャープ・ペンシル)を生み、社名の由来になりました。それから100年以上。新しい「ペン」を生み出した開発チームの中には、創業者が抱いたモノづくりへの想いが、受け継がれているような気がしました。

当社の会員サイト「SHARP i CLUB」では、「ナゾル」英和モデルをご購入いただいたお客様を対象に、ニュース誌「TIME(1冊)」を先着1,000名様にプレゼントするキャンペーンを行っています。わからない単語が出てきたら、ぜひ「ナゾル」でサッとなぞってみてくださいね。

「ナゾルを買って、TIMEを読もう!」キャンペーンサイト(応募対象期間:2017年3月27日(月)午前10時まで)
https://iclub.sharp.co.jp/sic-front/static/contents/campaign/201612_140/index_info.html

(広報担当:M)

 

ペン型スキャナー辞書「ナゾル」
http://www.sharp.co.jp/penjisho/

 

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