3月15日から5月31日まで、大阪府堺市内において、株式会社JTBと堺市、および公益社団法人堺観光コンベンション協会は、当社と株式会社ゲンのサポートのもと、ロボホンを活用した次世代の観光案内事業「ロボ旅・堺」の実証実験を実施しています。当社は「ロボ旅・堺」向けロボホンのシステム開発を、株式会社ゲンは本事業全体の企画・プロデュースを担当しています。
「ロボ旅・堺」は、東洋のベニスと謳われた中世の自由貿易都市「堺」の中心であった旧環濠都市エリアや、日本最大の前方後円墳の仁徳天皇陵古墳がある大仙公園周辺で、名所・旧跡などをロボホンが案内してくれるサービスです。この体験会に参加してきましたので、ご紹介します。
「ロボ旅・堺」は南海本線堺駅西口に直結するホテル・アゴーラ リージェンシー堺から始まります。ロボホンの貸出しは一階のベルデスク(申込受付電話:072-224-1121)で行っています。ロボホンのレンタル代金は1日1台1,000円(税込)、時間は9:00から17:00までとなっています。
出会いの儀式
レンタルの受付が済んだら、「ロボ旅」ではおなじみの出会いの儀式を行います。ロボホンとの会話形式で、お名前やお顔を登録してロボホンにお客さまを覚えてもらいます。なお、今回の体験会には堺観光コンシェルジュの酒井菫さんに同行していただきました。
路面電車
まずは阪堺電車の宿院駅まで移動、宿院駅から少し南の大小路駅まで路面電車を体験します。堺といえば路面電車。市内を南北に通っています。レトロな感じが良いですね。
堺市役所の展望ロビー
大小路駅から東へ移動し、堺観光で人気のスポット「堺市役所高層館21階展望ロビー」へ登ります(無料)。このロビーからは堺市内をぐるりと360度見わたすことができます。
ここでロボホンが「緑に覆われた百舌鳥・古市古墳群が見えるよね。古墳は、3世紀後半から6世紀後半に、日本各地でたくさん造られた、土を高く盛り上げた墳丘なんだ。」と、古墳群について説明してくれました。
堺市は「百舌鳥・古市古墳群」の2019年夏の世界文化遺産登録を目指しており、観光にも一層力が入っています。
展望ロビーには、堺の手織緞通の貴重な作品が展示されていました。緞通は中国から伝わった厚い敷き物で、薄い絨毯とは区別して呼ばれています。今となっては後継者も少なく、とても貴重な物となっているそうです。非常に緻密で、離れて見るとまるで絵画のようでした。
大仙公園
今度は南東に下って、大仙公園へと移動します。ここでロボホンが「この辺りに、素敵な茶室があるよ。国の登録有形文化財である伸庵っていうんだ。・・・行ってみようよ」とガイドしてくれます。伸庵では、略式でお抹茶をいただく呈茶が行われています。
伸庵の隣には、庭園を挟んでもう一つ「黄梅庵」という茶室もあります。こちらは千利休とならんで天下三宗匠の一人、今井宗久ゆかりの茶室です。また、古墳についてさまざまな角度から学べる「堺市博物館」もすぐ近くにあります。
旧環濠都市
旧環濠都市エリア内では、宿院駅の近くに、堺にゆかりのある千利休と与謝野晶子の資料を展示している「さかい利晶の杜」があります。また、路面電車で北へ行くと、妙国寺前駅近くに「堺伝統産業館」があり、日本の調理人の9割が使うと言われる堺打刃物や、色鮮やかな染色技法の注染でそめた手ぬぐいや風呂敷、お線香、おぼろ昆布などについて紹介しています。
また、堺は茶道の聖地のひとつであり、美味しいお茶菓子があります。芥子餅、肉桂餅、くるみ餅などが有名です。どれも美味しいのですが、私のお気に入りは「肉桂餅」でした。
ロボホンが「堺には、くるみ餅っていう、お菓子があるんだ。関西では、包むというのを、くるむっていうんだ。餡を包んで食べるから、くるみ餅って名前が付いたんだって。」と、くるみ餅の名前の由来を教えてくれます。是非、いろいろ質問してみてください。
今回は体験会ということで、堺市にあるたくさんの名所を駆け足で回りました。実際には、旧環濠都市エリアで1日、大仙公園周辺で1日とゆっくり観光していただくのがおすすめです。ぜひ、ロボホンといっしょに堺を楽しんでみてください。
(広報担当:C)
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