SHARP Blog

その必要な生理用ナプキン1枚を届けることで、誰かの一瞬の焦りや不安が「ひと安心」に変わるなら

2023年12月5日

著者:広報R


シャープでは、一人でも多くの人が生理用品で困ることなく安心して暮らせる社会の実現を目指して、「生理用ナプキン IoT ディスペンサー」のプロジェクトを始めました。

「生理用ナプキン IoT ディスペンサー」は、生理用ナプキンが必要な方にひとつずつ配布するための設備で、公共の施設などに設置することを目指し、各施設の課題や要望をヒアリングしながら開発しています。

その開発ストーリーを、静岡県浜松市との実証実験を例にご紹介したいと思います。
実証実験は浜松市から公共施設のトイレ個室内での生理用ナプキンの配布について相談をいただいたことから始まりました。

浜松市は、誰もが生理用品を取得しやすい環境を作ることに加え、防災備蓄品を有効活用したいとも考えられていました。防災備蓄用として自治体等で保管している生理用ナプキンは、災害が幸いにも起こらなかった場合、使用期限を迎えてしまいます。そのような備蓄品を廃棄せずに、必要な方に配布して活用できないかというご相談でした。その場合、「個人情報を取得せず手軽に使えるようにしたい」「大量の持ち去り防止対策をしっかり行いたい」といったご要望をいただき、開発に反映しました。

ー 特長 ー

① 衛生面に配慮した「1枚ずつ取り出せる方式」を採用

② 手をかざすだけで誰でも簡単に利用可能
  大量の持ち去りを防ぐ仕組み

③ 年度により防災備蓄品の種類が変更される可能性がある
 ほとんどの市販の生理用ナプキンに対応

 

ー 使い方 ー

 

ー 在庫管理システム ー

・施設の日常運営
  運営者に対して補充のタイミング、
  異常利用などを検知して通知

・防災備蓄品の配布状況を把握
  各施設での利用状況を一元管理、
  大切な防災備蓄品の有効活用を図る

 

ー 浜松市の相談窓口への案内 

トイレの個室の中に体の不調や生理用品の購入にお困りの方が相談できる窓口情報を案内しています。

個室内にQRコードを掲載したステッカーを貼付
QRコードを記載した案内カードの配布


このように、ご要望に合わせて開発したディスペンサーを、2023年10月1日から2024年3月31日まで、浜松市立高等学校をはじめとする市内4つの公共施設のトイレ個室内計23か所に設置し、使用期限が近くなった防災備蓄品の生理用ナプキンを無料で提供する実証実験を実施しています。

防災備蓄品を有効活用した生理用ナプキンIoTディスペンサーを設置したのは、日本初の取り組みです。

※ 防災備蓄品を有効活用した生理用ナプキンIoTディスペンサー設置の取り組みにおいて(2023年9月27日時点、浜松市調べ)。


浜松市役所での実証実験発表会のあと、ディスペンサー設置先の一つである浜松市立高校の放送部員と浜松市職員、シャープ社員の3者による生理に関する座談会「『生理』のこと、みんなで考えよう」を実施しました。
同放送部は生理に関するテレビドキュメンタリーを制作しており、「第 70 回NHK杯全国高校放送コンテスト(テレビドキュメント部門)」で5位相当の賞を受賞しています。

座談会の様子

座談会に参加した部員からは、同校へも設置される「生理用ナプキンIoT ディスペンサー」について「急な生理がきた際に助かる」「駅やテーマパークのトイレにも設置してほしい」などのご意見をいただき、今後の製品開発を進める上で大きなヒントになりました。

シャープは、誰もが安心して生理を過ごせるようにという思いからこのプロジェクトを推進しています。
ディスペンサー導入のご検討や、プロジェクトにご興味を持たれた方は、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先
生理用ナプキンIoTディスペンサーに関するお問い合わせ


<関連サイト>
■生理用ナプキンIoTディスペンサーサイト:https://jp.sharp/business/femtech/
■SHARP note:

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