ついにサイネージ※1と人が対話する時代がやってきました。
ちょっと前まで SF の世界の話だと思っていたのですが、世の中、本当に日々進んでいると実感します。
※1 商業上の、看板・ポスターなどを指すことが多い。電子化されたものを「デジタルサイネージ」という。
6月13日~15日に幕張メッセで開催された「デジタルサイネージジャパン2018」に参考展示されるということで、“しゃべるサイネージ”こと「音声対話サイネージ」を体験してきました。
“しゃべるサイネージ”は展示ブース入口での使用を想定したシステムで、見た目はただのデジタルサイネージですが、人が前に立つと認識し、話しかけてくれたり、質問に答えてくれたりします。
カメラ(目)、マイク(耳)、スピーカー(口)、大画面液晶モニター(顔)、AI(頭脳)が連携しているため、見ている人と対話ができるのです。
実際に前に立ってみると表示が変わり、「こんにちは、シャープブースへようこそ」と出迎えてくれました。
前に立つと「こんにちは、シャープブースへようこそ」とお出迎え
しかも、日本語はもちろん、英語と中国語も聞き分けます。3カ国に自動対応できるので、海外からのお客さまが多いイベントでも活躍できます。
展示会に出展する企業にとって、外国語に対応できる説明員の十分な配置は悩ましい課題です。“しゃべるサイネージ”があれば人手に頼らなくてもブース内のスムーズな誘導が可能になり、説明員がより丁寧な接客に集中できます。
日本語表示
英語表示
中国語表示
手足はありませんが、もう、ほとんどロボットですね。そういえば声がロボホンに似ていますが、説明員に確認したところ、ロボホンの声とは異なるそうです。
隣にパルコアラ
アラ!? 隣にかわいいコアラのキャラクターが表示されたサイネージがあります。このコアラはパルコアラといって、いつもは木の上からPARCOのお店を観察したり、ウェブサイトをチェックしたりする根っからのおしゃれさんだそうです。驚くと思わず、「アラ!?」と声をあげてしまう。年齢不詳。性別はたぶん男の子とのことです。
こちらは音声対話サイネージにLINEチャットボット※2を組み合わせた、店舗を想定するシステムです。株式会社パルコ、アイレット株式会社とシャープの3社で共同開発しているもので、展示ブースを想定したものよりさらに高度なシステムとなっています。
※2 AIを利用し、人間との対話やメッセージのやりとりを行うコンピュータープログラム。また、そのサービス。
前に立つとパルコアラが話しかけてくれ、表示も変わります
前に立つとパルコアラが気さくに話しかけてくれ、連動して画面には対話できることが表示されます。自動で男女を見わけ、好みなどの質問に答えていくと、お勧めの飲食店やショップ、イベントなどを教えてくれます。
さらに、選んだ店舗情報に表示されるQRコードをスマホに取り込むと、店舗のLINEアカウントと情報連携します。お店によってはLINEクーポンがもらえることもあります。先にQRコードを読み込み、LINEアプリからアンケートに回答し、おすすめ店舗を紹介してもらうこともできます。
QRコードリーダーで読み込むと店舗のLINEアカウントへ誘導
情報連携した店舗からは、その後も新商品やクーポンなどの情報をLINEで受け取れます。店舗での会計中に会員登録するとレジが混む原因となってしまいますが、このシステムであればスムーズです。
いつでもどこでも自分の欲しい情報がインターネットを通して瞬時に手に入る、便利な世の中になりました。時にはまぎらわしい情報が多すぎて欲しい情報にたどり着けないほど複雑にもなってきています。当社の掲げる「人に寄り添うIoT」の考えのもと、AIとIoTを組み合わせることで登場した“しゃべるサイネージ”によって、情報提供が看板や標識、ポスターによる一方通行のものから、双方向でよりきめ細かなものになります。まだ開発中ですが、将来見かけたらぜひ話しかけてみてくださいね!!
(広報担当:C)
● パルコアラおよびPARCOは、株式会社パルコの商標または登録商標です。
● LINEおよびLINEロゴは、LINE株式会社の商標です。
● QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
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