2018年11月8日より、2017年11月以降発売したAIoT^※1対応液晶テレビ「AQUOS」向けのメジャーアップデートを開始しました。このアップデートにより、最新機種を含めて「Google アシスタント」と、テレビ初^※2となるカレンダーサービス^※3「COCORO CALENDAR」をご利用頂けるようになりました。「なぜテレビにカレンダー?」「テレビで Google アシスタントをどう使うんだろう?」と思ったのも事実。そこで、今回は、「COCORO CALENDAR」と「Google アシスタント」対応の開発経緯と目的を商品企画のメンバーに聞いてきました。

※1「AIoT」は、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット化)を組み合わせ、あらゆるものをクラウドの人工知能とつなぎ、人に寄り添う存在に変えていくビジョンです。「AIoT」は、シャープ株式会社の登録商標です。
※2 国内市販の液晶テレビにおいて、イベント情報の配信と個人の予定が一覧できるサービスとして。2018年9月27日現在(当社調べ)。
※3 最新の対応機種については当社製品サイトをご覧ください。本サービスのご利用には、インターネット接続が必要です。

 

―まず、お二人の担当業務を教えてください。

（堀井）私達は、テレビの新しい機能やサービスの開発を担当しています。

パソコンやタブレット、スマートフォン等、映像を楽しめる、テレビ以外の端末が普及し、家族みんなでテレビを観る機会、そしてテレビによる家族の団らんの場が減ってしまったように感じています。テレビを持たない一人暮らしの若者が増えているとも聞き、テレビの開発に携わる者として、非常に残念に感じています。

そこで、これまでにない新しい機能、サービスを開発することで、家族団らんの場で、テレビをもっとご利用いただけるようにしたいと考えています。

 

―「COCORO CALENDAR」はどのような経緯で生まれたのか教えてください。

（堀井） 新機能・サービスの検討の中で、液晶テレビを購入されたお客様のご意見を集め、分析したところ、「ゴミの収集日」のような日常生活に必要な情報や、近くで開催されているイベント等、お住まいの地域の情報がテレビに表示されたら嬉しい、という声が多いことが分かりました。

そのニーズに応えるべく、テレビに地域の情報をどのように組み込むかを検討していたところ、幸運なことに、商品企画部のメンバーが、各地域のイベント情報配信サービスを提供されているジョルテ様とお話しさせて頂く機会がありました。「ジョルテ様がお持ちの情報をテレビで表示できないか」と検討を進めた結果、テレビに地域情報を表示するサービス「COCORO CALENDAR」が生まれました。

 

―「COCORO CALENDAR」は、どのように家族の団らんに繋がるのですか?

（堀井）COCORO CALENDARで地域を設定すると、お住まいの地域のイベントを自動的に表示するほか、リモコンのマイクを使って、音声でご自身やご家族の予定を登録することができます。また、ジョルテ様が開発した、スマートフォンアプリ「ジョルテッシモ」と連携していますので、家族みんなのスマートフォンと予定を共有することができます。いわば、家の壁掛けカレンダーと家族それぞれの手帳が、インターネットでつながったようなイメージです。

 

「次の週末、家族で何かをしよう」と思った際に、「COCORO CALENDAR」で、すぐに地域のイベント情報を調べることができます。大画面に表示されますので、ご家族の皆さんで一緒に見ながら、話し合うことができます。画面が小さいスマートフォンやタブレットでは、皆さんで同じ画面を見るのは困難ですよね。家族それぞれがスマートフォンで好きなことをするのもよいとは思いますが、「テレビ番組を一緒に観る」、「ホームビデオを一緒に観る」、そして「テレビを見ながら予定を話し合う」と言った形で、テレビを家族団らんの場でご利用頂ければ嬉しいですね。

 

 

―なるほど! 　「COCORO CALENDAR」で、家族団らんの機会が増えそうですね。
次に、「Google アシスタント対応」についても、開発経緯を教えてください。

（林）私たちは、『COCORO CALENDAR』のような新しい機能・サービスを開発する一方で、テレビをより便利な家電にするための機能強化にも取り組んでいます。「どうやったらもっとテレビが使いやすい家電になるのか」「他の家電と連携して出来ることはないか」と検討していたところ、当社のAIoT対応液晶テレビAQUOSで採用しているオープンなプラットフォーム『 Android TV^TM』の機能を活用することで、『Google アシスタント』対応を実現できるのではないかと考え、開発を始めました。

 

―「Google アシスタント」対応により、テレビがどのように便利になるのでしょうか?

（林）音声による操作が可能となります。例えば、今日の天気を知りたければ、リモコンのマイクに向かって「今日の天気を教えて」と話しかけるだけで、テレビが天気予報を教えてくれます。リモコンのボタンを操作し、データ放送の天気予報を呼び出すこともできますが、音声で操作すれば、より直感的に情報にアクセスすることが可能です。見たい番組や動画があれば、リモコンに話しかけることで、テレビが検索することも可能です。

実は、従来の製品の一部にも音声検索機能は搭載されていたのですが、今回の対応により、テレビと会話するかのように検索できるようになりました。以前は、検索結果を表示するだけだったのですが、今回の対応により、検索結果の表示に加え、関連情報を音声で教えてくれるようになりました。また、ジョークを言うなど、テレビが人格を持っているかのように返答してきますので、是非一度お試し頂きたいです。

また、Google アシスタントに対応した家電の遠隔操作もできるようになります。当社の製品ですと、空調家電や調理家電の一部が対応しており、例えば、寝る前にテレビのリモコンで寝室のエアコンを起動し、部屋を暖めておける他、ウォーターオーブン ヘルシオであれば、テレビのリモコンに「ワインに合う料理を知りたい」と伝えると、ヘルシオにレシピをダウンロードしてくれます。現在、社内の各担当部門で対応製品の開発を進めていますので、将来的には、テレビから家中の家電を操作できるようになるかもしれません。今回の Google アシスタント対応はその第一歩と言えますね。

 

―テレビから他の家電を操作できるのは便利そうですね。
では、今後液晶テレビAQUOSをどのように発展させていきたいと考えていますか?

（堀井） 2つの視点で新しい機能やサービスを開発していこうと考えています。一つは「COCORO CALENDAR」のように当社主導で開発するもの。そして、もう一つは「Google アシスタント対応」のように、自社開発にこだわらず、世の中のリソースを活用して開発を進めていくものです。

また、AIoT対応液晶テレビAQUOSは「Android TV」を採用していますので、新製品に買い替えなくても、スマートフォンのようにOSアップデートやアプリのダウンロードで、進化させていくことが可能です。今回のアップデートでは、「COCORO CALENDAR」と「Google アシスタント対応」をセットでお届けすることができました。今後も新たな機能やサービスを追加、あるいは向上させていく予定ですので、楽しみにしていてくださいね。

テレビをリビングの中心に置いて、家族みんなで観て使う。これからも、そんな存在であり続けられるよう、テレビの開発に取り組んでいきます。液晶テレビAQUOSの次の進化にご期待ください。

 

―ありがとうございました。

 

今回のアップデートで提供される「COCORO CALENDAR」と「Google アシスタント対応」は、ユーザーの声を大切にし、「これからのテレビの在り方」まで考える開発担当者の想いから生まれたものであることが分かりました。液晶テレビAQUOSのユーザーの一人として、次はどんな新しい機能・サービスが提供されるのか、楽しみです。

 

(広報担当O)

 

サービスサイト

COCORO CALENDAR
https://cocoroplus.jp.sharp/calendar/

 

製品サイト

液晶テレビAQUOS
http://www.sharp.co.jp/aquos/

 

ニュースリリース

AIoT対応液晶テレビ「AQUOS」向けカレンダーサービス※2『COCORO CALENDAR(ココロカレンダー)』の提供を開始
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180927-a.html

AIoT対応液晶テレビ『AQUOS 4K』メジャーアップデートを開始
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/181102-a.html

 

● Google、Android TV は、Google LLC の商標です。