思い出の家電(38)

これまで使ってきた家電と、その思い出をみなさんから投稿していただきました。
「そういえば、うちでもそんなことあったな」などと思いつつ、ほっこりしていただければ幸いです。

わたしは「オーブンレンジ、テレビデオ、洗たく機、冷蔵庫

小さいころから、電気屋さんに行って展示してある製品を見てまわるのが好きでした。

中でも、シャープは時々奇抜な製品を出すメーカーという認識があり、思い切った製品を出せる会社に入って自分も世の中をアッと言わせるような製品を作ってみたいと思っていました。

何の因果か本当にシャープに就職できることになり、勇んで入社したまでは良かったのですが、製品開発にまったく関係ない仕事をし続けて30年以上勤めることになりました。

 

ふり返ってみると、自分が学生時代だった頃、シャープの製品で記憶に残る製品がいくつかあったのですが、その中で特に印象に残っている製品4つを紹介させていただきます。

(1)音声センサーオーブンレンジ「ミスターシェフ」<R-5900>は、付属のカセットテープに5人の有名シェフの料理レシピが記録されており、カセットテープを再生し料理のコツを聞きながら、オーブンレンジの火加減や加熱時間のコントロールを自動で行う製品でした。

(2)ビデオカセットレコーダー内蔵カラーテレビ18型「ビデオテレビV8」<CT-1818V>は、VHS方式のビデオテープがテレビの前面で出し入れできるフロントローディング方式の、いわゆる「テレビデオ」です。家具調のテレビが主流な時代にすでにテレビデオを世に出していたのです!

<R-5900>(1980年)
<CT-1818V>(1980年)

(3)リトル洗たく槽つき、3槽式洗たく機「Living Lプラスl」<ES-350XG>は、3㎏の大形洗たく槽(左)、3㎏の脱水槽(右手前)、0.5㎏のリトル洗たく槽(右奥)からなっており、色はアボガドグリーンでした。当社初の3槽式洗たく機です。少量の洗濯物をリトル洗たく槽で洗うことにより、水や電気の使用量を減らすことができることで“省エネ”志向にマッチしていました。

   ※ 小文字のエル

(4)冷凍冷蔵庫「ワークトップ 3ドア」<SJ-280XG>は、下の写真では冷蔵庫本体の上に147Lの大きな収納ボックス「フリーセット・ドアポケット」<SJ-40G>(オプション)が設置されています。扉が観音開きなのですがピッタリ閉じているのでわかりづらいです。また、一見、真ん中に見えるところが冷蔵室でジュースなどが取り出せる「リトルドア」が付いていました。その左下が野菜保存室、右が冷凍室でした。「リトルドア」を使うことにより無駄に冷気を逃がさず“省エネ”を実現しようとする製品でした。

<ES-350XG>(1980年)
<SJ-280XG>(1980年)

当時はオイルショックで“省エネ”という言葉が意識され始めた時代、それを素早く取り込んだ製品を販売していたというところが、心に響きました。

定年を間近に控え、一度くらいは何かしら面白い製品の開発に関わりたかったなと思う今日この頃です。

 

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