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東京国立博物館で展示された、8Kが映し出す聖徳太子のほほ笑みとは

2018年12月27日

著者:広報M

東京都台東区の上野公園内にある東京国立博物館にて、当社の8K対応液晶テレビ『AQUOS 8K』を活用した国宝「聖徳太子絵伝」の特別展示が行われました。

8Kで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」
https://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=9918

国宝「聖徳太子絵伝」は、聖徳太子(574-622)の生涯におけるエピソードを、平安時代の絵師 秦致貞(はたのちてい)が1069年に描いたものです。縦1.9m×横15mもの大きな面積の中に、太子の一生が緻密に、そして繊細に描かれています。国宝「聖徳太子絵伝」が8Kによりどのように表現されているのか、東京国立博物館に伺いました。

 

8Kで楽しむ、国宝「聖徳太子絵伝」の展示ブースへ

来ました、東京国立博物館。わくわくしますね。

今回展示が行われたのは、敷地内の法隆寺宝物館です。

階段を上がると、8Kで文化財 国宝「聖徳太子絵伝」の展示ブースがありました。

展示ブースの中央に並ぶ2台の8K対応液晶テレビ『AQUOS 8K』は、手元のタブレット端末で映像を操作することができます。それらを囲むように、実物大のレプリカが並べられていました。

ご来場の多くの方が、8K映像とレプリカを見比べながら、展示を楽しんでいました。

この絵伝には、太子の超人的な伝説や歴史的業績など、約60のエピソードが描かれています。気になる場面をタブレットで選ぶと、解説を読むことができます。デジタルコンテンツの作り込みにより、様々な展示ができそうですね。

今回のコンテンツは、国立文化財機構 文化財活用センターさまとNHKエデュケーショナルさまにより制作されました。NHKエデュケーショナルさまと当社は、今年の「教育ITソリューションEXPO(EDIX)2018」に共同出展するなど、教育分野での8Kの活用について様々な取り組みを行ってきました。

タブレット操作は、たいへん直感的。説明員の方からお聞きした話では、皆さん使い慣れていて、操作の説明することはほとんどなかったそうです。

 

展示と保全は両輪。興味を持っていただくことが、保全に繋がる

博物館に来場する方のほとんどは、“実物”を見にやってきます。実物を見ることで、作品を肌で感じたり、つくり手の想いや当時の社会を想像したり。同じ空間にいるだけで大きな刺激を受けます。その反面、保全のために照明を暗くして、脱色などの劣化を防いだり、法律により常設展示ができなかったりと、どうしても制約が出てきます。

今回のような8Kを活用した展示は、実物に取って代わるものではありません。実物ではできない、新しい展示方法をご提案し、違った角度で作品を楽しんでいただくこと。それこそが大切だと、文化財活用センターのご担当の方はおっしゃっていました。

8Kなら、それができる。そう感じたそうです。

こちらは、印刷されたレプリカの一部です。右上の赤い枠の部分に近づいてみます。

太子が11歳のころ、雲のように空中に浮かび、稲光のように駆けめぐることができたとのエピソードが描かれています。

更に近づいてみると、レプリカでは解像度が低く、太子の表情は描画されていませんでした。

実物の展示では、ここまで近付いて見ることはできませんし、縦1.9mある作品の中でも、特に高い位置にあるので、太子の表情を見るのは困難だと思います。

8Kではいかがでしょうか。

太子のほほ笑ましく、少し自慢げな表情を見ることができました。

今回の展示をご覧いただいた方は、約1ヶ月間で約2,500人。ご来場者へのアンケートでは、展示の満足度について「とても良い」「良い」の評価が約9割だったそうです。

ご来場者からは、「これほど大きな作品ともなると、実物は近寄って見ることができない。8Kだと細かいところまでしっかりと見えるので良い」「他の作品もぜひやってほしい」とのお声をいただきました。

「文化財は、興味を持っていただくことこそが、大事にしなければいけないという想いをつくり、それが保存にも繋がっていく。展示と保存は両輪なんです」

当社の8K技術が、その一助となることができるならば、大変嬉しいことですね。

(広報担当:M)

 

東京国立博物館
https://www.tnm.jp/

国立文化財機構 文化財活用センター
https://bkc.nich.go.jp/

AQUOS 8K
http://www.sharp.co.jp/aquos/sharp8k/

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