皆さまにご愛用いただいている家電製品、中でも、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目は、「家電リサイクル法」※1に基づいて回収され、全国に設置された家電リサイクル工場で解体。素材を再利用することで資源の有効利用を進めています。
以前、当ブログでも、当社の関係会社である関西リサイクルシステムズ株式会社(以下、KRSC)※2でどのように家電のリサイクルを行っているのか、洗濯機(大阪府枚方市の本社工場)と薄型テレビ(三重県伊賀市の第二工場)を例に紹介しています。
- ※1 一般家庭や事務所から排出された家電製品から、有用な部分や材料をリサイクルし、廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するため、2001年4月より「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」が施行。対象となる家電製品は、①エアコン、②テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、③冷蔵庫・冷凍庫、④洗濯機・衣類乾燥機の4品目です。
- ※2 関西リサイクルシステムズ株式会社(https://www.krsc.co.jp/):使用済み家電製品の再商品化等を目的に、解体・分解・素材回収などの家電リサイクルを事業内容として、当社と三菱マテリアル株式会社が中心となり、1999年12月、大阪府枚方市に設立(2001年4月操業開始)。担当エリアは、大阪府・京都府・奈良県・和歌山県(新宮市除く)・滋賀県(大津市のみ)。
とはいえ、実際にリサイクルの現場を見る機会もなく、どんな素材が再利用されているの?と、疑問に思う方もおられるのでは・・・。
実は、そんな方にぜひ見てもらいたい動画があるんです。
「なんとか重工」様のYouTube動画(『浮いてる!?テンセグリティ構造の椅子作ってみた!』)です。
「なんとか重工」様は、2017年12月のチャンネル設立以来、旋盤、マシニング、溶接、3Dプリンターなどを用い、『ものづくり』の魅力を紹介する、登録者11万人※3を超える人気YouTuber(ユーチューバー)です。硬いヤスリからナイフを作っていく過程や、工場見学などの動画を配信しています。
- ※3 『浮いてる!?テンセグリティ構造の椅子作ってみた!』公開時(1月31日)。
動画では、「AQUOS」のバックキャビネット(裏側のプラスチック)から何かを作って欲しいという当社からの無茶振りを受け、KRSCで回収、高品質の素材に生まれ変わった「再生ペレット(プラスチック)」を使い、テンセグリティ構造の椅子を作る模様を紹介しています。
丁寧に解体・回収されるテレビのリサイクルの様子はもちろんのこと、使用済み家電から再生したプラスチックが、当社独自の添加剤処方により高品質な製品に生まれ変わることを、大人が乗っても壊れないほど丈夫なテンセグリティ構造の椅子を作ることで分かりやすく表現していただきました。
動画の最後に、使用済み家電をそのままゴミにせず真面目にリサイクルに取り組むメーカーの意識や、10年以上使用した材料が、当社開発の添加剤処方により、新品同様の品質の「再生ペレット(プラスチック)」に再生されることなどを「なんとか重工」様に評価いただきました。
- * テンセグリティ構造とは、「テンション(張力)」と「インテグリティ(統合)」をかけ合わせた造語。基盤が互いに接続されておらず、チェーン(鎖)のような張力材との絶妙な引っ張り合う力でバランスを保って宙に浮いたような構造のこと。
家電のリサイクルは家電メーカー各社が取り組んでいるテーマですが、シャープ並びにKRSCでは、単なる再生利用からさらに一歩先に進み、プラスチックを再生し、新しい家電製品の部材として何度も繰り返して利用する自己循環型マテリアルリサイクル技術を開発・実用化し、使用済み家電の再商品化率を向上させています。
シャープはこれからも、環境に配慮した活動を継続的に行うことでSDGs達成を目指し、持続可能でよりよい世界の実現に貢献していきます。
KRSCのリサイクルの様子は、株式会社 岩崎書店 様から子ども向け写真絵本が2冊(テレビ編、洗濯機編)発売されています。使用済み家電を解体し、金属やプラスチックなどの素材を回収、さらに再生プラスチックとしてリサイクルされる様子が、迫力の写真と親しみすい文字で分かりやすく紹介されています。ネット書店で購入できますので、こちらも、お手に取っていただければと思います。
(広報H)
<関連サイト>
■SHARP Blog
■自己循環マテリアルリサイクル技術(シャープサイト)
■関西リサイクルシステムズ株式会社
■「劣化誘導期法を用いた家電系廃ポリプロピレンリサイクル材料の余寿命評価技術」が、第44回(平成29年度)「岩谷直治記念賞」を受賞(シャープサイト・受賞表彰)
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