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インドネシアの複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」に太陽光発電所が竣工

太陽光発電所全景

日本とインドネシアは経済および文化の様々な分野で協力を深めてきましたが、今年は国交樹立60周年という記念すべき年にあたります。

そのような中、日本政府(環境省)の「日本の技術で途上国の温室効果ガス排出を削減するための二国間クレジット制度(JCM※1)」を利用した1.6MW の太陽光発電所が、インドネシア共和国 南スマトラ州の州都パレンバン市 の複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」内に完成しました。

※1 The Joint Crediting Mechanism の略。二国間クレジット制度により日本の排出削減量として計上することを前提に、日本政府が設備費の一部を補助して、途上国への優れた低炭素化技術の導入を後押しする取り組み。

 

パレンバン市は、インドネシアの古都の一つです。市内を東西に流れるムシ川によって街は南北に分かれ、両岸を結ぶ全長1,117mのアンペラ橋がランドマークとなっています。この橋を南に4kmほど下ったところに「ジャカバリン・スポーツシティ」があります。

6月30日(土)、現地で竣工式が行われましたので、その模様をご紹介したいと思います。出席者は100名を超え、大変盛況なセレモニーとなりました。

敷地内に設営された竣工式会場の様子

 
この太陽光発電所は、シャープエネルギーソリューション株式会社(SESJ)と現地のエネルギー関連企業である PDPDE 社※2が共同で事業を行うものです。

竣工式では、はじめに PDPDE 社 Arief Kadarsyah 社長から、プロジェクトの建設過程や太陽光発電所についての説明がありました。また、州政府や中央政府、パートナーであるSESJなど関係者に対し、これまでの支援に対する謝意が述べられました。

続いて、インドネシア国営電力会社である PLN 社※3の西・南スマトラ・ジャンビ・ベンクル州 支店長より、インドネシアには大小13,000以上の島々が存在し、離島まで送電線を伸ばすことが難しいため、分散型電源技術が必要なこと、その解決に向けて民間資本の参入を期待していること、さらに、温室効果ガスの削減へも対応が必要なことなど、同国での電力事情について説明がありました。

※2 Perusahaan Daerah Pertambangan Dan Energi 社。

※3 Perusahaan Listrik Negara 社。

 

現地の共同事業パートナーPDPDE社のご挨拶

 

SESJからは専務執行役員の佐藤立哉が出席し、知事をはじめとする南スマトラ州政府、インドネシアJCM事務局、PLN社、エネルギー省などインドネシア側関係者からの支援、並びに日本政府のJCM補助金の活用について、改めて御礼を述べました。また、今後17年間、PDPDE社と共にJCMのモニタリングを行うことなども紹介しました。

SESJ 専務執行役員 佐藤立哉の挨拶

 

在インドネシア日本国大使館からもご臨席いただき、JCM を活用した両国の共同事業である本プロジェクトが、近く開催される国際的な競技大会を前に南スマトラ州の取り組みとして無事完成したことについて、ご祝辞をいただきました。また、両国の国交樹立60周年の記念すべき年に、本案件を通じて両国の友好関係が更に強固なものになったとのお言葉をいただきました。そのほか、エネルギー・鉱物資源省再生可能エネルギー局の関係者、南スマトラ州 Alex Noerdin 知事からもご挨拶をいただきました。
 

列席者にはPDPDE社から記念の盾が配られました。

記念盾を持っての集合写真
左から2番目より、SESJ 専務執行役員 佐藤立哉、
PDPDE社代表取締役社長 Arief Kadarsyah 氏、
南スマトラ州 Alex Noerdin 知事 他

 

登壇者全員でボタンを押すセレモニーも行われ、会場内にサイレンが鳴り響きました。

セレモニーの様子

 

会場には20人を超える地元メディアが集まり、太陽光発電技術についての様々な質問が寄せられるなど、間近に迫った競技大会の会場となる「ジャカバリン・スポーツシティ」に設置された、太陽光発電所への関心の高さが窺われました。
 

当太陽光発電所の建設に際し、協力して幾多の苦労を乗り越えたことから、日本とインドネシアのエンジニアの間には、厚い友情と信頼関係が育まれました。竣工式を迎え、お二人とも素敵な笑顔です。

竣工式に出席した日本とインドネシアのエンジニア

 

発電情報などは日本のSESJのオフィスでモニタリングされており、情報の共有も万全です。

日本のオフィスでの遠隔モニタリングの様子

 

当社はこれまで国内外の多数の太陽光発電所の建設、運営を通じて、温室効果ガス排出削減に取り組んできました。1959年に太陽電池の研究を開始、1963年に他社に先駆けて量産化に成功して以来、60年近く培ってきた日本の確かな技術と品質で、今後も世界に貢献し続けていきます。
(広報担当:C)
 

産業用太陽光発電システム
http://www.sharp.co.jp/business/solar/

ニュースリリース インドネシア共和国の複合競技施設「ジャカバリン・スポーツシティ」に太陽光発電所(メガソーラー)を建設、竣工式を開催
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/180702-a.html

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