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「蓄音機とラヂオ企画展」から聞こえてきたのは、色あせることのない人と音とのつながりでした

2月22日から24日、奈良県天理市にあるシャープミュージアムにて、「蓄音機とラヂオ企画展」を開催しました。

当社OBで、英国ビンテージワイヤレス協会会員・英国通信博物館(エジンバラ)会員の荒川泰蔵さんより、蓄音機の歴史についてご紹介しました。

 

シャープOBの荒川泰蔵さん

 

 

また、荒川さんが個人で収集されている歴史的にも価値の高いオーディオ機器の数々も展示し、3日間で250名近い皆さまからのご来訪をいただくなど、多くの関心を集めました。

 

蓄音機の発展について実機を用いながら解説する荒川さん

貴重な機器の数々を展示

 

会場には、レコードの音源を懐かしむ年配の方や、初めて見るゼンマイ式の蓄音機から流れる音に聞き入るお子さまなど、幅広い層の熱心なオーディオファンにお集まりいただきました。

 

蓄音機でレコードを再生する実演の様子を取り囲んで覗きこむ参加者の皆様

 

また、お客さまがお持ちになったレコードを、展示した蓄音機で再生する時間も設けました。昔の漫才を録音したレコードをお持ちいただいた方もおられ、再生しながらその内容について解説していただくなど、思いもよらない楽しい発見もありました。

 

参加者ご自身が所蔵しているレコードを蓄音機で実際に再生。レコードについて自ら解説していただくなど、お互いに新たな発見がありました

 

企画展の前後には、参加者にシャープミュージアムを見学いただき、当社の歴史にも触れていただきました。

 

参加者の皆さまにシャープミュージアムを見学いただきました

 

イベント終了後、荒川さんに感想を伺ったところ、3日間で数多くのご参加者が蓄音機やラジオを熱心に見学し、レコードの音を楽しんで下さったことを大変嬉しく思ったそうです。特に、小さいお子さん達が100年前の蓄音機の前に立って聞こえてくる音楽を不思議に思いながらも聞き入っていた姿が、何かを感じ取ってくれたように映り、将来に希望が持てる気がした、とのことです。

また、参加者の中には、今回の展示品を上回る収集をしておられる方や、ラジオ・蓄音機の愛好家が数多くいらっしゃって、ご自分のレコードを持参して聴かせて下さった音楽の愛好家など、多くの方々との交流の機会を持てたことを喜んでおられました。

世界で初めてのラジオ放送は1920年、アメリカで放送がスタートして、今年でちょうど100年になります。
日本での放送開始は1925年で、当社は同年4月、国産第1号の鉱石ラジオセットの組立に成功し、ラジオ放送の普及に貢献しました。

 

当社の国産第1号鉱石ラジオ(1925年)

 

今回、100年もの時を経ても色あせない蓄音機の音を、シャープミュージアムを訪れてくださった250名近いお客様や、この企画に共感し尽力くださった荒川さん、そして共に運営にかかわったメンバーと共有できたことを大変幸せに思います。今回の企画は、ご見学者受け入れの説明員対応などで常日頃からシャープミュージアムの運営を当社OB・OGに支援いただいている中で持ち上がったもので、このように会社を卒業(定年退職)されても続く繋がりの強さは、当社の誇りです。また、シャープご卒業後も飽くなき探求心でご自身の研究を続け、その成果を惜しげもなく共有していただける姿は現役社員の私にとっても模範になるもので、改めて身の引き締まる思いがしました。

 

シャープミュージアムでは、当社の国産第1号の鉱石ラジオやテレビなど、日本初・世界初のさまざまな製品を常設展示しています。是非、お越しください。

 

(シャープミュージアム担当:F)

 

展示施設のご案内:シャープミュージアム(天理)
https://corporate.jp.sharp/showroom/tenri/index.html

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