デジタルサイネージがAIで進化! e-Signage S(イーサイネージ エス)クラウドサービスから視聴分析ソリューションまで
2022年8月8日
デジタルサイネージ(電子看板)をご存じでしょうか?
駅のコンコースや街中の店頭、ショーウインドウなどにディスプレイが設置されており、イベント情報やお店のオススメ商品の映像を流しているのをよく見かけると思います。このようにディスプレイを使って情報を発信するシステムをデジタルサイネージと呼びます。
このデジタルサイネージ、ひとつひとつ単独で制御することもできるのですが、広い駅などでは多くのディスプレイが連動して同じ映像を流したり、曜日や時間帯によって映像を変更したりする場合があり集中管理が有効です。
当社のデジタルサイネージソリューションである「e-Signage S(イーサイネージ エス)クラウドサービス」は、このような多数のディスプレイを効率的に制御できる、運用管理サービスです。
今回、e-Signage Sクラウドサービスの新たなオプションサービスとして、「視聴分析ソリューション」の提供を開始しました。カメラセンシングとAI(人工知能)による視聴分析エンジン「Vision Eye (R)」を追加することで、視聴者数を計測・集計したり、視聴者の性別、年齢層といった属性を解析したりすることが可能となりました。
この進化した「e-Signage Sクラウドサービス」について、提供元であるシャープマーケティングジャパン株式会社(以下、SMJ)の担当者に語ってもらいましたので、紹介します。
デジタルサイネージ市場での当社ポジション
(高山)デジタルサイネージの始まりは今から40年以上前の1970年代後半、店頭にテレビを置いてファッションショーの映像を流したことに始まると言われています。
当社は2005年に大型液晶ディスプレイの発売とともに業務用ディスプレイ市場に参入し、同時にデジタルサイネージのコンテンツ配信表示システム「e-Signage」の発売を開始しました。
現在に至るまでお客様からいただいた多くのご意見、ご要望を反映し、「e-Signage」は進化し続けてきました。ディスプレイも薄型、高輝度、高精細などさまざまなラインアップを展開し、当社が国内デジタルサイネージ市場を牽引してきたという自負もあります。
(小島)さまざまな分野で「クラウドサービス」が提供されている昨今ですが、当社では2013年に「e-Signage」のクラウドサービスを開始しました。その後、より使いやすい機能を提供するために「e-Signage Sクラウドサービス」としてバージョンアップし、新たな機能やサービスなどを追加して、現在に至っています。
「e-Signage S(イーサイネージ エス)クラウドサービス」
(小島)「e-Signage S」は、デジタルサイネージに表示する画像や映像の画面レイアウトを作成し、登録したスケジュールに従い、ディスプレイに配信・表示させるシステムツールです。
パソコン用のパッケージ版(アプリケーション)を使う方法とWEBブラウザーによってクラウド運用する方法があります。
どちらの方法でも、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作のみで、離れた場所のディスプレイにも遠隔操作で配信※1できます。また、店舗やエリアごとに、異なるコンテンツを配信※1 でき、離れた場所にあるディスプレイの状態も監視可能※1です。
※1 スタンドアロン版には搭載されていません。
「e-Signage Sクラウドサービス」は、管理サーバーや配信アプリケーション、運用委託オプション等を月額課金の形で利用でき、初期コストを抑えつつ「e-Signage S」最上位のツールを手軽に導入できるプランになっています。
サーバーの構築やメンテナンスが不要で、複数拠点のパソコンからアクセスできるため、マルチユーザーによる分散管理や、本部からの集中管理も可能です。
また、コンテンツ制作会社などのパートナー様に運用を任せるなど、状況に合わせた組み合わせが柔軟に選べる利点があります。
このほか、「e-Signage Sクラウドサービス」には手元のスマホやモバイル端末を使って、デジタルサイネージのコンテンツを更新可能な「モバイル連携機能(オプション)」があります。
また、「配信代行」のオプションを追加したサービス「e-Signage S BPO※2サービス」もご提供しており、ご好評を頂いています。
※2 ビジネス プロセス アウトソーシングの略。企業の業務プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託すること。
「視聴分析ソリューション」
(高山)「視聴分析ソリューション」はデジタルサイネージの前を通りすぎる通行者や視聴者をカメラ(別売)で撮影して集計・解析し、今後の配信に活かしていただくサービスです。ただ撮影される方にとっては、「顔などの個人情報が勝手に収集されるのか?」と不安に感じられるかもしれません。
でも、心配ご無用です。
行政指針に沿いつつ、取得された顔画像データ(個人情報)はシステム内には保持されず、属性解析後に即時削除される仕組みになっています。
● カメラ画像の利活用においては、撮影実施前の告知など、配慮すべき事項の行政指針が示されています。詳細は経済産業省・総務省策定の「カメラ画像利活用ガイドブック(https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220330001/20220330001-1.pdf)」をご覧ください。
(小島)本サービスの提供前、お客様から視認エリアにおける通行者(潜在視聴者、トラフィック数)と実際の視聴者数(オーディエンス数)、効果(視聴率)を定量的に計測したい、また、コンテンツの視聴ランキングを把握したい、などのご要望をいただいていました。
(高山)複数の分析エンジンを比較検討し、社内の食堂での実証実験の結果も踏まえ、最終的にマスクを着用した視聴者の分析でも高い性能を発揮した株式会社ニューフォリアのVision Eye (R)を採用することにしました。
「視聴分析ソリューション」が集計および解析した結果は、設置場所別や時間帯別、コンテンツ別に表やグラフで可視化してデジタルサイネージ管理者へフィードバックします。
これらの情報から通行者数や視聴者数の多い設置場所、時間帯などを定量的に把握し、各コンテンツの訴求効果を検証することができ、デジタルサイネージ運用の効率化、情報発信力の強化に貢献できます。
● 「視聴分析ソリューション」は、コンテンツ配信表示システム「e-Signage Sクラウドサービス」のオプションサービスであり、利用にあたっては、「e-Signage Sクラウドサービス」の申し込みが必要です。
今後、「視聴分析ソリューション」はより効率的なサイネージ運用をめざして、分析結果などアウトプットの充実を図ります。また、「e-Signage Sクラウドサービス」全体としては、よりデジタルサイネージ管理者に便利に感じていただけるよう進化させていきたいと考えています。
――― ありがとうございました。
「視聴分析ソリューション」という新たな機能を獲得し、より効率的なデジタルサイネージの運用が見込めるよう進化した「e-Signage S クラウドサービス」を紹介しました。クラウドサービスなので、さまざまな機能を容易にアップデートすることが可能です。今後も「e-Signage S クラウドサービス」の進化にご注目ください。
(広報C)
● Vision Eye は株式会社ニューフォリアの登録商標です。
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