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スマホで自由研究<前編:調べ学習>「再生プラスチックからできたスマホって?」

今年の5月からスマートフォンAQUOSの広報担当になった広報Nです。スマホの世界は知れば知るほど奥深く、日々勉強するも、まだまだ未熟・・・
そうこうしているうちに、もう夏。夏と言えば、自由研究。自分の勉強も兼ねて、スマホをテーマに、もう大人なのに、自由研究を行うことにしました。もしかしたら、自由研究の宿題の参考にもなるかも!?

本日の前編では、「再生プラスチックでできたスマホ」について調べ学習をしてまいります。リサイクルがますます重要性を増している今、再生プラスチックからは実に様々なものが作られています。例えば身近な所では、ペットボトルや洗剤などの容器、ベンチ、衣料品などなど。また家電も・・・。そして、ついにスマホまで再生!いったいどこをどうやって、再生プラスチックでスマホを作ったのでしょうか。

今年1月に発売したAQUOS wish、そして6月に発売したAQUOS wish2。こちらのスマホは、筐体(きょうたい)※1の35%が再生プラスチックでできています。

※1 液晶画面や内部の部品を除く、外側の樹脂でできた部分を指します。

AQUOS wish2(左から、オリーブグリーン、アイボリー、チャコール)

私は小学生の頃、自由研究で鉄道の駅員さんの一日を調べるため、最寄り駅を取材し、休憩室などの裏側を見せてもらっていました。今回、昔の自分を思い出しながら、AQUOS wishシリーズの開発を担当したシャープ広島事業所メンバーの協力を得て、再生プラスチックからできたスマホの気になる裏側を調べました。

シャープ広島事業所のメンバーに聞いて調べる様子(イメージ)
※自由研究のため、手書きの絵も挟みつつお伝えします。

1:何の再生プラスチックからできているのか?

ここで突然、問題です。AQUOS wishシリーズの再生プラスチックは、何からできているのでしょうか?
★ヒント:下の絵の中のどこかにあります。

実は、待合室などでもよく見かける、あのウォーターサーバー上部の水が入っている大きなボトルからリサイクルされています。ボトルを洗浄した後、乾燥、粉砕などの過程を経て材料加工された再生プラスチック素材を35%使用しているのです。1個のウォーターサーバーボトル(8Lの水が入るサイズ)が、AQUOS wishシリーズ約85台分の再生プラスチックに生まれ変わります。

ウォーターサーバーからのリサイクルイメージ

ところで、AQUOS wishシリーズの本体は、ウォーターサーバーのボトル色とは違った、ナチュラルでおしゃれな色合いの3色です。調べてみると、この本体の色にも再生プラスチックならではの秘密がありました。

2:再生プラスチックからおしゃれな3色を生み出す秘密は?

再生プラスチックの原料を着色しようとすると、ビビッドで原色に近い色味はキレイに仕上がりにくく、見映えも安っぽくなりがち、という課題がありました。そこで、AQUOS wishシリーズでは発想を転換し、再生プラスチックの特性を生かした色味を採用。それは、ビビッドの逆で、「低彩度」という目にも穏やかな落ち着いたカラーなのです。

AQUOS wishシリーズ各色と、それぞれのチップ状原材料(ペレット)

さらに、表面をツルンとさせるのではなく、よく見ると分かる非常に細かい凹凸をつけた「マット仕上げ」にすることで、見た目が上質で、手触りも心地よくサラリとするような工夫も施されています。

表面の凹凸は非常に細かくて画像では分かりにくいですが、
背景の光沢と比較すると、テカリがないのが分かります

ちなみに各色のモチーフは、オリーブグリーンはオリーブ、チャコールは木炭など、自然物に由来しています。自然環境に配慮した再生プラスチックが得意な色味が、自然をイメージさせる色だなんて、まるで運命の組み合わせか、それとも必然か・・・素敵な出会いです。

3:再生プラスチックを35%も使っていて、頑丈なのはなぜ?

スマホは毎日毎日、長い間使うもの。しかも、たまに手が滑って落としたり、時には思いがけずひどい目にあったりすることも。でも安心、AQUOS wishシリーズは、防水・防塵・耐衝撃仕様で、アメリカ国防総省の調達基準(MIL-STD-810G)に準拠した試験にパスしているほど丈夫※2なのです。
              

AQUOS wishシリーズが開発中に耐衝撃試験(落下試験)を受けている様子(イメージ)

※2 すべての衝撃に対して、無破損、無故障を保証するものではありません。

AQUOS wishシリーズの筐体は、「モノコック構造」という、内側の柱や支えが無く、外側だけで支える、いわばお風呂のバスタブのような設計を採用しています。人間などの脊椎動物は内側の骨で体を支えているのに対して、昆虫などは骨が無い代わりに、体の表面全体が硬い殻のようになっている「外骨格」の構造です。この外骨格の構造に似ているのが、モノコック構造です。

内側に柱がなくても、外殻全体で力を分散するので、意外に強度があります。身近なものだと、ティッシュの箱やペットボトルもそうなんだとか!本体の一点に衝撃が加わっても、その力を全体に分散させて受け止めるので、壊れにくいのですね。これが、再生プラスチックのような、あまり硬くない素材でもしっかり強度を出せる秘訣でした。

左:AQUOS wishシリーズの筐体 右:バスタブ(イメージ)
こうして並べてみると、バスタブのように頑丈そうです。
※たとえ自由研究のためであっても、実際にスマホは分解しないでくださいね!

このように、様々な技術や工夫で、再生プラスチックから長く使えるスマホを作っているんですね。サステナビリティへの配慮はもちろんのこと、スマホとして大事な見た目や強度にもちゃんと気を配った製品でした。いろいろと勉強させてもらいました。

夏休みはまだ前半。スマホで自由研究はまだ続きます。次回後編では、最新のフラグシップスマホ「AQUOS R7」で撮った画像を使って、夏休みの宿題の定番でもある絵日記に挑戦します!!

広報N

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