シャープファンを増やしたい。お客さまに届ける “Be Original.”
2017年12月27日
さまざまな仕事に携わる社員が語る、当社の新コーポレート宣言“Be Original.(ビー・オリジナル)”。この言葉に対する、それぞれの思いをお届けしています。
当社には、お客さまと日常的に接する部門がいくつかあります。そのうちの1つが、お客様相談センター、いわゆるコールセンターです。
シャープのお客様相談センターでは、多くの担当者がお客さま対応にあたり、さまざまなお問い合わせに応えています。「お電話をくださったお客さまに、シャープファンになって電話を終えていただきたい。そのためにはまず自分が一番のシャープファンになること。」 そう話してくれたのは、長らくこの仕事に携わってきた橋本さん。当社のお客様相談センターの仕事について、そして橋本さんの考える”Be Original.”について、話を聞きました。
お客さまにシャープファンになってほしい
――まず、お客さま相談センターの概要を教えてください。
(橋本)お客さま相談センターには大きく分けて3種類のご相談に対応するセクションがあります。修理の受付、商品の使い方、そして商品のご購入前に関するご相談です。時期などによってセクションごとの電話の件数も変わってきますので、担当者は固定せず、さまざまなお問い合わせに対応できるようにしています。
お問い合わせに対して的確なご案内をする「質」とともに、できるだけお待たせすることなく、より多くのお客様からのお問い合わせを受ける「量」も重要です。「質」と「量」を同時に高めていくために、例えば時間がかかりすぎてしまったご案内については、後から録音したやりとりを確認して、どこが悪かったのか分析するなど、さまざまな工夫をしています。
お客様相談センターの様子
――お客様からの電話に対し、心がけていることはなんでしょうか?
(橋本)私たちは一日に何十本という電話を受けますが、お客様にとっては1対1の電話。決してその1本の電話をおろそかにしないよう、お客様が今、何にいちばん困っていらっしゃるのか、まずは「聴く」ことを心がけています。事実だけでなく、背景や心の中の部分を聞いて、的確に理解し、求められる答えをご案内するよう努めています。そして、電話を終えるときにはお客さまにシャープファンになっていただきたい。電話をかける前は、当社に対する気持ちはネガティブかもしれません。それを「あ、またシャープ製品を使いたいな」と思っていただけるように対応するのが理想です。
――色々なお困りごとに対応するのは、なかなか難しいように思います。
(橋本)もちろん簡単なことではありません。まごころという目に見えないものを、電話の向こうの見えない相手に伝えるって本当に難しいことで、それにはやはり技術が必要なんです。相談センターの担当者はさまざまな研修を受講したり、実際の応対の録音を聞いてお互いに内容をチェックしたりするなど、日々応対スキルを磨いています。スキルをはかるものさしとして、電話応対技能検定「もしもし検定※」にチャレンジする担当者も多くいます。また、おかげさまで日本で唯一の電話応対力を競う「電話応対コンクール」の全国大会に、8年連続で出場者を送り出しています。
※ 「お客様に喜ばれるビジネス電話応対」の実現、電話応対のエキスパートとして、即戦力になり得る指導者の育成を目的とした検定制度
気持ちを届けるための技術を身につける
――「電話応対コンクール」とはどんなコンクールですか?
(橋本)その名の通り電話応対の技術を競うものです。正しい答えを返すだけでなく、いかにお客様の思いを共有し、安心してもらえるような応対をできるかが大切です。各地区ごとの予選に参加するのがだいたい1万4千名。予選を勝ち抜いた約60名が全国大会に出場できます。今年11月に行われた全国大会には、当社の大分コールセンターのスタッフが出場しました。
コンクールって、出場して賞をいただくことだけが目的ではないと思うんです。コンクールに出場することによって、電話応対に対する姿勢が変わります。もっといい応対ができるようになりたいって貪欲になるんです。そしてそれが周りの人にもいい影響を与えるんですね。
11月に新潟で開催された第56回電話応対コンクール全国大会の様子です。与えられた課題に対する応対を、出場者がそれぞれ考え、舞台の上で競います。
――具体的な取り組みを教えてください。
(橋本)私は入社してすぐに電話応対を担当したのですが、「会社の代表として電話応対をしなさい」「お客様の気持ちになりなさい」とだけ言われて、電話応対を始めました。でも現実の私は、会社の代表どころか敬語の使い方すらよくわからない新入社員だったんですよ。当然、お客様からたくさんお叱りの言葉をいただき、毎日毎日お手洗いで泣いていました。石の上にも3年と言いますので、3年だけ我慢しようと思っていましたが、ふと気づくと後輩も同じように泣いている。これじゃだめだ。もちろんお客さまが必要とするご案内をするのが一番大事ですが、楽しく仕事をして1日を終われるように、後輩が泣かないようにしないといけない、と。
それからは、経験を積むと同時に、社内外を問わずさまざまな人に話を聞いたり、外部の研修を受講したりして、お客様応対とはどういうことなのか、理解を深めていきました。そして、自分が身につけたことを少しずつ社内で広めていった結果、社内に研修制度として定着しました。
ちょうどCS(Customer Satisfaction=顧客満足)という言葉がさかんに使われ、社内でもその重要性が認識されるようになり、研修の機会が増えました。その結果、電話の応対が以前と比べて格段に良くなり、ある営業所に電話をかけた方が、別の場所にかけ間違えたと思ったとおっしゃったこともあったんですよ。今は後輩たちも研修の講師となって、電話応対技術の向上に向けて、お客様相談センターを引っ張ってくれています。
研修中の橋本さん
(橋本)インドネシアで研修を行ったこともあります。日本の応対がそのまま当てはまるわけではないと思いますが、みんなとても熱心に受講してくれ、お客様を大切に思う心は同じだと実感しました。
シャープの経営信条が舞い降りてきた
――すごいバイタリティです。その原動力は?
(橋本)誰も信じてくれないんですが、ある晩寝ていたら、当社の経営信条「誠意と創意」がパッとあたまに浮かんだんです。飛び起きて、声に出して朝まで経営信条を何度も何度も読み返しました。「これだ!私はこれで生きていこう!」と思ったんです。今、スマートフォンの待ち受け画面にも使っているんですよ。お客さま応対の基本姿勢になるのはもちろんですが、私の生き方の指針にもなっています。
1973年に制定された当社の経営信条。
朝礼等で唱和するなど、社員に広く浸透しています。
――経営信条が好きだという社員は多いですが、待ち受けにしているというのは初めて聞きました!最後に、橋本さんにとっての”Be Original.”を聞かせてください。
私は「この仕事をさせていただいてありがとうございます」と社長に言いたいんです。この仕事は私の天職だと思っています。シャープに入社して、多くの方に支えていただいて、好きな仕事を続けてくることができて、感謝以外にありません。もちろん辛いこともあったけれど、人にも仕事にも恵まれたなぁと思います。創意を尽くして誠意を伝える。こんな良い言葉を経営信条に掲げているシャープが大好きです。お客さまにもシャープを、そしてシャープの製品を好きになってもらえたら嬉しいですね。
――ありがとうございました。
お客さま相談センターの研修は、社員なら誰でも受講することができ、私も基礎研修を受講しました。橋本さんの研修は、一言で言うと「熱い」!お客さまにシャープを好きになってもらいたいという気持ちは、社員なら誰もが持っています。その気持ちをストレートに仕事に反映している橋本さん。話を聞き、自分にできることは何か、強く考えるようになりました。
(広報担当:Y)
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