こんにちは。
広報担当のUです。
なかなか外出しにくい状況が続いていますが、みなさんいかがお過ごしですか?
部屋の片づけをしているうちに、インテリアに興味を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか? お料理をする機会が多い方は特にキッチンにこだわりたいですよね!
今回は3月から順次発売しているシャープの新しい冷蔵庫についてご紹介します。「暮らしを楽しむ冷蔵庫」として、インテリア空間を演出する、今までにないデザインの冷蔵庫です。
こちらの冷蔵庫のデザイン面でのこだわりについては以下のサイトで紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
「暮らしを楽しむ冷蔵庫、つくりました。」
今回は、この特設ページに入りきらなかった新製品への想いや、キッチン家電全体のデザインについて、掘り下げたいと思います!
デザインスタジオ 課長の
インテリアに映える『見せるキッチン』
―今回の冷蔵庫は、従来から大きくデザインが変わりました。どういったきっかけで取り組んだのでしょうか?
(一色)冷蔵庫はここ7~8年ほどガラス素材が主流で、デザインの選択肢が少なくなっていると感じていました。一方で、キッチンインテリアの最近の動向を調査していると、リノベーションブームやDIYブームの中、『見せるキッチン』が支持されていることがわかりました。
主流のガラス素材はスッキリ洗練された印象で、システムキッチンのような「隠す収納」のキッチンスタイルとの親和性は高いですが、オープンな棚にこだわりの調理器具や家電を飾るように並べる「見せる収納」のキッチンスタイルには、金属素材の方がフィットするのではと考え、今回のデザインを提案しました。
異素材を組み合わせるデザインアクセントで『見せるキッチン』に置きたくなる冷蔵庫
―素材はどのように選んだのでしょうか?
(一色)『見せるキッチン』には、“金属の重厚感と信頼感がありながらも、どこか優しくて愛着の湧く雰囲気の冷蔵庫”が似合うと考え、まずメタル素材を採用しました。さらに、ドアの前面は、フラットな印象を残しながら緩やかな曲面にすることで、光の反射が柔らかくなり、優しさや温かみを感じるデザインとしました。しかし素材の進化だけでは物足りなさを感じ、さらなる進化を検討していたところ、ハンドル部分に”木目”を使うアイディアを思いつきました。インテリア空間には馴染みやすい素材ですが、ここでの見せ方には苦労しました。
―どういったところが難しかったのでしょうか?
(一色)木目は受け入れられやすい一方で、組み合わせやディテールの処理の仕方を間違えると、煩雑になり、統一感がなくなってしまいます。そこで、なめらかな曲面になるよう形状の工夫をしたり、あえて同じ木目のパターンを繰り返さないようにしたりと、自然な木目を演出できるように試行錯誤しました。また、ハンドルの木目調仕上げ部分の面積や角度にもこだわりました。身長によって見え方がどう変わるか、手の大きさに関わらず開け閉めしやすい形状になっているか、など、多くの人に試してもらい、見た目だけでなく操作性も徹底的に検証しました。
―新製品のデザインに取り入れた昨今のトレンドはありますか?
(一色)デザイントレンドで取り入れたものは大きく二つあります。一つ目は「スッキリとシンプル」なデザインです。インテリア空間に設置したとき、壁や棚など周りの環境に溶け込むことを意識しました。二つ目は「素材感と質感」へのこだわりです。調理器具や家電と馴染みながらも、きちんと個性があり、愛着が湧くように工夫をしました。
―具体的にどういった点を工夫しているんでしょう?
(一色)デザインを「スッキリとシンプル」にするだけでは他の冷蔵庫と差異化できないので、「素材感と質感」へのこだわりも両立させました。余分な要素は削り落としつつ、金属の質感が高い素材を採用することで、丈夫そうで信頼感のあるカチっとした外観を演出しながらも、異素材を組み合わせるデザインアクセントで『見せるキッチン』に置かれる冷蔵庫に相応しい存在感に仕上げています。
「美味しく、楽しく、心地よい食卓」を作る。それがキッチン家電の面白いところ
―一色さんは冷蔵庫だけでなく、キッチン家電全般の担当ですよね。どのような点を意識したデザインにしているのでしょうか。
(一色)キッチンは生活空間の一部なので、そこで「生活をしている人」が主役になるようなデザインを意識しています。そのために私は、どんな家族で、どんなライフスタイルを送っている方が使うのだろうと想像しながらデザインを考えています。そこで暮らす方の記憶に残る食事や食卓が、「楽しくていい思い出」になるような家電にしたい、と思っています。
―どんなキッチン家電のデザインが「楽しくていい思い出」として残ると思いますか?
(一色)私は、製品のデザインに「愛着が湧く要素」を好んで取り入れています。家電製品に求められるのは機能性が高いこと、そしてこだわって選んだ家具や雑貨に上手く馴染むことだと思っています。ただ、シンプルさだけを追い求めて簡素なデザインになりすぎるのは面白味がないとも思っています。そこでシンプルさの中にひとつ、素材のこだわりを込めたり、異素材を組み合わせたり、質感を演出したり、さりげない華やかさを加えたりすることを心掛けています。日々節制するなかでたまに羽目を外すように、ゆとりやちょっとした贅沢さを感じてもらうため、遊び、楽しみ、彩りを添えるような要素をどこかに含められないかと常に考えています。
―キッチン家電をデザインしていて、これが面白いと感じた部分は?
(一色)調理をサポートする機器なので美味しさは当然のこととして求められます。私たちは、さらに一歩踏み込んだ「人が笑顔で食卓につけること」や「楽しく心地よい食卓」をサポートすることを意識しています。それがあるからごはんは美味しく、食卓は明るくなる。イライラして余裕がなければ、ごはんを美味しく感じることはできず、楽しい食卓にはならないと思います。食べるということは「思い出」を作ることだと思います。思い出を作る家電、「美味しく、楽しく、心地よい食卓」を作る、それがキッチン家電の面白いところです。
『 一、ヒト 二、ハコ 三、リョウリ 』
ここで広報担当UとAが一色さんから逆インタビューを受けました。
―ごはん(食卓)にまつわる1番楽しかった記憶ってどんなものですか?
(読者のみなさんも考えてみてください!)
(U)私は、平凡な毎日の食事が好きです。料理というよりは家族で囲んで、おしゃべりをしながら食べていた流れを思い出します。
(A)お正月やたこ焼きパーティーなど、大勢で食べているワイワイする食事が楽しいです。
(一色)食卓の記憶は「だれ」と食べたか、「どういったシチュエーション」だったか、ということを覚えていませんか?食事そのものの味より、楽しく笑いながら会話をしたこと、目に映るインテリア空間や、周囲から聞こえる人の声、かかっていた音楽が印象に残っていると思います。だから、私は日頃からキッチン家電のデザイン開発をする上で『一、ヒト 二、ハコ 三、リョウリ』という言葉を大切にしています。
―「理想のキッチン家電」について教えてください。
(一色)キッチン家電を担当していると、美味しさや便利さに目が行きがちです。しかし、もう一歩先の、「楽しい食卓の思い出になる、人の感性に静かに訴えるデザインの家電」が理想だと思っています。そのために私たちは「愛着の湧くキッチン家電」をデザインしていきます。いつか思い出したワンシーンに、私たちがデザインしたキッチン家電があってくれると嬉しいですね。
―どうもありがとうございました。
当社のデザイナーがキッチン家電を作る上で大切にしている視点についてご紹介しました。
今回ご紹介したフレンチドアタイプの冷蔵庫<SJ-MF46H>は3月11日、どっちもドアタイプの<SJ-MW46H>は4月22日発売です。デザインの他にも抗菌ハンドルや作り置き保存などの機能に優れ、今の生活のニーズに応えた冷蔵庫です。ぜひ一度ご覧ください!
広報担当:U
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