農業女子プロジェクトに密着! ドラム式洗濯乾燥機の開発に活かした農業の知恵
2015年7月29日
これは、約半年間にわたる「農業女子プロジェクト×シャープ」の記録です。
農業女子プロジェクトとは、農業に携わる女性の知恵を企業のノウハウと結びつけ、
新たな商品やサービスを社会に発信する、農林水産省が推進するプロジェクトです。
シャープは、農業女子のみなさまと洗浄力に優れた洗濯乾燥機の開発に取り組みました。
農業は、泥汚れや草の汁など、衣類にとって過酷な環境。 農業女子ならではの悩みや問題をお聞きし、
洗濯乾燥機の製品開発に活かすことで、 今までとは違う視点に立った新しいコトをしようというプロジェクトです。
農業女子から学ぶ、洗濯に求めるコト
「シャープ農業女子プロジェクト」にご賛同いただいた農業女子プロジェクトのメンバーに、
東京と大阪で4回に分けて意見交換会・洗浄力確認会を実施させていただきました。
1月19日、第1回意見交換会(大阪)
全国から農業女子プロジェクトのメンバーにお越しいただき、 農作業での汚れの種類や洗濯事情、
物干し環境など、様々な意見交換をさせていただきました。
「泥汚れや草の汁など、普通に洗濯しても汚れが落ちないのであきらめていた」
「ひどく汚れた農作業着は事前に手洗いするため、家事の大きな負担となっている」
農業女子ならではの悩みはたくさんあるようです。
また、お持ちいただいた普段使用している農作業着を洗濯させていただき、
農作業の汚れの落ち具合や、草の汁などの農業特有の汚れの洗浄効果を確認しました。
泥や草の汁の他にも、トマトの灰汁(あく)や機械による油汚れなど、その汚れは様々でした。
1月29日、第2回意見交換会(東京)
「一度の洗濯で3回程度回すので、乾燥までしていると時間がかかる」
「急な雨が心配で、梅雨や冬場の乾きにくい時期には乾燥機を使いたい」
「お日様のニオイで、ふんわり仕上がる乾燥機が欲しい」
乾燥についても、みなさん苦労されているようですね。
2回の意見交換会を通じて、挑むべき課題をたくさんいただきました。
3月23日、第3回洗浄力確認会
開発中の新しいドラム式洗濯乾燥機を使って、農業女子プロジェクトのメンバーに 洗浄力を見ていただきました。
テーブルには、全国の様々な土が付いた手袋やタオルが並びます。
その向こうでは、メンバーによる積極的な意見交換が行われていました。
土の成分や水分量、地域によって汚れ方も様々。
全国より集められた土を布や軍手に付け、実際に洗ってみて洗浄力を評価していきます。
左:洗濯後 右:洗濯前
汚れの落ち具合をチェック。 厳しい意見が飛び交います。
こちらは、日本地図を描いた布に、その土地の泥汚れを付けていただいているところです。
持参いただいた農作業着と共に、新しく開発した「極め洗いコース(後ほど説明)」で洗濯します。
農業女子のみなさんからいただいた全国の農地の土
ざっくばらんな会話の中の“ふとした一言”が、製品開発の大きなヒントになります。
農作業着を入れて回る洗濯乾燥機。がんばれがんばれ。
さて、洗い上がりはいかがでしょうか。
汚れが落ちたもの、落ちなかったものをしっかりと確認します。
一口に汚れと言っても、汚れの種類や衣類の素材、厚み、染料によって様々。
その一つひとつの結果が、開発に活かされています。
「お伝えしたい意見がまだまだたくさんあるので、もっと時間を取って欲しかった」
農業女子の方々には、本当に親身になって一緒に開発に取り組んでいただきました。
4月27日、第4回洗浄力確認会
開発もいよいよ大詰め。
農業女子プロジェクトのメンバーの意見を参考に生まれた「極め洗いコース」と、
洗濯前に汚れのひどい衣類を5分で予洗いする「サッと予洗いコース」のお披露目です。
日本中の泥汚れを「極め洗いコース」で洗った結果を見ていただきました。
これまで洗濯機では落ちないとあきらめていた泥汚れがスッキリ落ちています。
「家族の普段着と一緒に洗えない」との要望にお応えした「サッと予洗いコース」
水だけのわずか5分の洗浄で、ここまで汚れが落ちることに、農業女子プロジェクトのメンバーも 驚かれていました。
「サッと予洗いコース」洗浄結果
洗浄確認と同時に、当社スペシャルサイト用の撮影も進みます。
農業女子プロジェクトのメンバーと一緒に目指したものが、製品として形になっていく。
洗浄結果に歓声が上がるたびに、ものづくりの魅力を改めて実感しました。
「“どうせ捨てるもの”とあきらめていた農作業着の汚れがもし落ちるのであれば、良いものを着ようと思う」
洗濯とは、ただ汚れを落とすだけではなく、生活を豊かにするコトなのだと感じた一言でした。
農業女子プロジェクトのメンバーには、より良い製品を作りたいという当社の想いにご賛同いただき、
厳しく、そして温かい言葉をたくさんいただきました。
それぞれの仕事や生活環境によって、洗濯の問題は様々です。
農業に着目し、問題を突き詰めることで、農業以外のたくさんのお客さまの笑顔に繋がっていく。
メンバーの笑顔を見て感じたことです。
こうして生まれたプラズマクラスター洗濯乾燥機は、8月27日に発売します。
プラズマクラスター洗濯乾燥機 左より、
<ES-Z210-NL(ゴールド系・左開き)><ES-A210-SL(シルバー系・左開き)>
様々な製品開発の場を見てきましたが、今までにはない新しいコトを感じました。
このプラズマクラスター洗濯乾燥機は、農業をされるお客さま専用ではありません。
農業という衣類にとって過酷な作業から知恵を学び、気付きを得て、開発に活かした製品です。
例えば、農業女子の知恵をお借りして生まれた「極め洗いコース」は、
今まであきらめていた頑固な泥汚れや黄ばみを約90分ですっきりと落とす※1ことができます。
※1 衣類の量、素材、汚れや洗剤の種類によって洗浄効果が異なります。
また、事前の手洗いに代わる「サッと予洗いコース」(約5分、洗剤なしでサッと洗い流すコース)では、
泥んこになったお子さんの洋服や、ケチャップのシミ、雨に濡れた服、お父さんの靴下など、
一緒に洗えずに分けて洗濯していたものを、一回の洗濯でキレイにすることができます。
洋服の汚れを気にして、思いっきり遊べないのはもったいないですよね。
長期間のプロジェクトを通して感じたコトは、
「洗濯がもっと便利になれば、生活がもっと自由になる」ということでした。
(広報担当:M)
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