SHARP Blog

総務省公募 ローカル5G開発実証事業の視察会を開催しました

わっしょい!

みなさん、シャープのローカル5Gへの取り組みをご存じでしょうか?

シャープは、総務省の「令和4年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証等(端末システム試作事業)」の公募において、『過酷なフィールドでの利活用を想定した防水・防塵・小型USBドングル端末の試作』を提案し、2022年7月25日に採択されました。

リリースはこちら参照:https://corporate.jp.sharp/news/220914-a.html

2023年3月、本件についての視察会を実施し、総務省の方々や有識者の方々に実証実験について最終の報告をいたしました。

視察会の様子

『過酷なフィールドでの利活用を想定した防水・防塵・小型USBドングル端末の試作』
ってどういうこと??意味わからん~~って思う人も多いかと思います。

どんぐり

じゃないよ!!ドングルだよ!!

ローカル5Gとは、企業や自治体が、自らの敷地内や工場内、農場など、特定のエリア限定で構築できる5Gネットワークです。「高速大容量」「低遅延」「多数同時接続」など、5Gの特長を生かしながら、個別ニーズに応じた独自のネットワークを構築できるため、建設現場での建機遠隔制御や医療施設での遠隔診療、広大な放牧地管理など、さまざまな用途での活用が期待されているものです。

ただ、建設現場や工場などにローカル5Gの環境をつくるためには、屋外の高所や狭いところなど過酷な場所に端末を設置する必要があります。また、設置スペースの確保が難しい場合や、周りの建物や環境などによって、安定的な通信が難しいケースもあります。

そんな課題に立ち向かうべく、シャープは『手のひらサイズ』で高耐久な小型USBドングル型ローカル5G対応端末の試作を提案した、というわけです。

例えば、下記の写真をご覧ください。
従来の端末設置方法だと、雨風、塵などを防ぐ堅牢な囲いが必要になりますが、小型USBドングルの場合だと防水・防塵のため囲いは必要なくなり、スッキリとした印象です。

従来の端末設置方法 
小型USBドングル設置

もし、実現したら

・設置の自由度が向上。パソコンなどの機器と離れた場所※でも5G対応端末の設置が可能となる。
・防水なので密閉空間に設置するなどの対応が不要となる
・障害物を避けて設置しやすくなり、通信品質が向上する
・高い堅牢性と耐久性で、大雨や粉塵などが舞うような屋外の厳しい使用環境下に設置できる
・「Uplink 2×2 MIMO(Multi Input Multi Output)」に対応し、端末からの通信速度が大幅アップ!

※ USBケーブル(約2m)が届く範囲内

使用例としては・・・!

・24時間監視が必要な建設・工事現場における屋外監視カメラからの高精細映像の伝送
・建設機械の遠隔操作

こんなこともできるように。

そうです!この小型ドングル端末が完成すれば、建設・工事現場などの過酷な環境下でも使い勝手の良い端末になるということなんですよね!!
まさに今、社会から必要とされている開発実証事業なんです!!

ということで、ローカル5G開発チームが総務省の方々に実証実験の取り組みの最終報告をしましたので、その視察会の模様をご紹介いたします。

              ローカル5G開発メンバー

■視察会

2023年3月8日にシャープ幕張ビルとオンラインにて視察会を実施しました。

シャープ幕張ビル ショールーム

まず、通信事業本部 パーソナル通信事業部の設楽から取り組みの進捗を説明、その後、同事業部 彦惣からローカル5Gのデモンストレーションを行いました。

設楽からの説明
基地局の説明
防水実験のデモ
防水実験のデモ

視察会の最後には、総務省情報流通行政局 地域通信振興課デジタル経済推進室 課長補佐の小笠原様から「大変良好な結果と思います。ローカル5G実証事業の各視察会を回っている中で、端末がネックで進められていない案件が多い。特にドングルタイプは汎用性が高いので、実証後も、できるだけ早く、市場投入していただきたい。それがローカル5Gの普及に繋がると考える」との評価をいただきました。

■担当者からコメント

通信事業本部 設楽
通信事業本部 彦惣

Q. 視察会お疲れ様でした。今回のプロジェクトでの、設楽さん、彦惣さんのチームでの担当を教えてください。

(設楽)全体の取りまとめ、進捗管理、報告書の作成を担当しました。
(彦惣)仕様検討、システム構築・動作検証を担当しました。

Q. 改めて、今回のドングルのアピールポイントを教えてください。

(設楽)小さいのに高性能ということです。高速で通信すると従来の端末は発熱の問題がでるんですが、その点に配慮して設計してあるのである程度の気温での使用であれば問題ないです。
(彦惣)小型高性能、かつ防水防塵で、今までありそうでなかった端末だと思います。興味をもっていただけるお客様はたくさんいらっしゃると思いますので、多大な社会貢献ができると考えています。

Q. 視察会にきていただいた方の反応はいかがでしたか?

(設楽)実物やデモを興味深く見てもらえてよかったと思います。無事終わってほっとしています。
(彦惣)防水のデモ含め、非常に好評でした~。機会があれば他のお客様にも見ていただきたいですね。

Q. これからの展望を教えてください。

(設楽)ローカル5Gの市場はこれから大きくなると言われていますので、それに向けてシャープの取り組みも加速していきたいです。
(彦惣)今までは、使えそうな端末がなくてローカル5Gを導入できなかったお客様も多くいらっしゃる、と認識しています。この端末がそんなお客様のニーズに応えて、ローカル5Gの市場拡大につながることを期待しています。


ありがとうございました!

以上、総務省の令和4年度「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」等における、シャープのローカル5G開発実証事業の取り組みについてのご紹介でした!
続報をお待ちください!


■ お客様からのお問い合わせ
Local_5G_Market@list.sharp.co.jp

■関連記事


マイティー・マドレーヌの記事一覧はコチラをクリック


Top