SHARP Blog

製品外観検査はシャープの「画像検査ソリューション」におまかせ!

2024年3月7日

Author:広報C

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

家電メーカーのイメージが強いシャープですが、当社は工場などの生産システム構築のお手伝いも事業として行っています。その中で、さまざまな製品検査に役立つ「画像検査ソリューション」について、今回ご紹介します。

 

「画像検査ソリューション」とは、電子部品や機械部品、食品、薬品など、さまざまな生産ラインにおける製品の画像検査、いわゆる傷や汚れなどの外観検査や異物検査に使われる検査システムのことです。

金属、プラスチック、シートのキズ/カケ/異物/汚れの検査、金属、ゴム、樹脂の位置計測/異物/キズの検査、樹脂、紙、ガラスの有無/異物検査、印字情報読み取り、紙、プラスチック、錠剤の個数/ワレ/異物検査、DataBar(バーコード)の読み取りなど、さまざまなケースで活用いただけます。

導入分野イメージ

いくつか活用事例を紹介します。

まずは、食品パッケージなどの例です。印字される消費期限などの文字情報やバーコード、QRコードについて、「誤り」「カスレ」「汚れ」を検出し、良品/不良品判別を行ったものです。バーコード近接の文字コードとの照合検査も可能です。

印字検査の例

 

バーコードやQRコード検査の例

読み取った情報を照合
複数のコード読み取り検査もできます
コード情報と文字情報の照合もできます

次は、商品画像を撮影し、異物検査を行う場合の例です。

「影」や「光」の影響を避け、黒色の異物を検出しています。また、野菜表面に付着した異物の検査では、高速な撮影を連続で行い、昆虫など動きまわって見つけにくい異物を検出しています。

異物検査の例

高速な連続検査で異物を検出

最後は、野菜の形状検査の例です。面積や縦横比から形状を評価し、数値化して規格内(OK)、規格外(NG)を判別します。

野菜の形状検査の例

面積や縦横比から、野菜などの形状を検査
測定結果を数値化し、OK/NGを判定

 

当社の「画像検査ソリューション」を使った生産設備自動化関連事業は広く知られていないかもしれませんが、実は当社が製造する製品の生産自動化にも「画像検査ソリューション」が欠かせません。

その他、自動化設備(自動機、AGVなどのロジスティック関連)や設備制御機器も手掛けており、自社の液晶や家電の生産工場、物流倉庫などさまざまな分野において、設備・機器・ソリューションを提供してきた実績と長い経験、技術の蓄積があります。

当社はこの技術蓄積があるからこそ、テレビからスマホに至るまでさまざまな商品の生産ラインを素早く立ち上げることができていると言っても過言ではないのです。

 

画像検査の一般的なシステム構成は、カメラで検査対象の画像を撮影し、「画像センサコントローラ」で処理・検査・判定を行います(下図の赤枠内)。その結果を生産システムにフィードバックし、選別などの処理を行います。

システム構成イメージ
(赤枠内が画像検査部分)

検査に用いるカメラには、対象を動画で撮影してチェック・確認する監視カメラや、工場の生産ラインで静止画像を撮影して外観検査などに利用する工業用カメラがあります。さらに工業用は撮影方式の違いでエリアカメララインカメラの2種類に分かれます。

エリアカメラは一般的な面で撮影するカメラで、設定や設置が容易で汎用性があります。

エリアカメラの検査イメージ

一方、ラインカメラは対象物を移動させながら撮影し、複数の画像を結合して1枚の画像を作成し、画像分析を行います。ラインカメラはコピー機のスキャン部分の動作をイメージすると分かりやすいです。大きな対象物(長いシートなど)や円筒形(曲面)など焦点が合わせにくい場合に適しています。

ラインカメラの検査イメージ

 

「画像検査ソリューション」の構成でご説明したように、検査にはカメラを制御する「画像センサコントローラ」が必要です。

この「画像検査ソリューション」の心臓部ともいうべき「画像センサコントローラ」の当社標準モデル「IVシリーズ」のラインアップを、新製品<IV-S340M>発売により、9年ぶりにリニューアルしました。

新製品は、従来品と比較して画像処理速度が約20%向上※1し、650万画素までのエリアカメラ※2に対応。また、高機能モデルで採用していたラインカメラ※3にも対応しています。

※1 2014年発売の<IV-S300M>シリーズとの比較。

※2 エリアスキャンカメラ、エリアセンサカメラともいう。

※3 ラインスキャンカメラ、ラインセンサカメラともいう。

画像センサコントローラ<IV-S340M>
●カメラ、レンズ、ケーブルはオプション(別売)です。

この「画像センサコントローラ」<IV-S340M>とカメラなどのオプションを組み合わせた「画像検査ソリューション」により、お客さまの工場の製品外観検査などの問題をより効果的に解決できるようになりました。

 

多彩なインタフェース

検査状況などを現場で確認するためには、モニタや操作のための入力機器を接続する必要があります。

本製品の映像出力は、従来のアナログRGB端子に加え、HDMI端子はもちろん、USB(type-C)を装備。入力機器※4はマウスやキーボードに加え、タッチパネル(タッチ操作)やゲームパッドに対応するなど、多彩なインタフェースの搭載により、お客さまの導入環境に応じて柔軟にシステムを構築できる使い勝手の良さが特長です。

※4 すべての入力機器との接続を保証するものではありません。

 

設計支援ソフト

これまでIVシリーズ製品をご購入のお客さまへ、動作シミュレーション、設定パラメータ編集、データ分析など、製品を活用するための設計支援ソフトを無償提供してまいりましたが、今回、当社の画像センサコントローラを初めてお使い/ご検討いただくお客さま向けに、画像センサコントローラをお持ちでなくてもご利用できる体験用ソフトをご用意しました。

本ソフトはサンプル画像を用いて実際のIVシリーズ製品でどのようなことができるかを、事前に体験できます。

 

工場の生産ラインで「画像検査ソリューション」技術がどのように使われ、また、他の技術と組み合わさって生産の自動化を支えている重要な技術だということ、また、豊富な経験に裏打ちされた当社の技術力の一端を感じていただけましたでしょうか?「画像検査ソリューション」だけでなく、生産ラインの増築や、自動化にお困りのお客さまは、ぜひお問い合わせいただければと思います。

当社への「画像検査ソリューション」などに関するお問い合わせや詳しい情報については製品サイトをご覧ください

(広報C)

 

製品情報

https://jp.sharp/business/image-sensor-camera/

ニュースリリース

画像センサコントローラ<IV-S340M>を発売

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Top