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シャープの防犯電話機が大切な家族を守る!商品の開発だけでなく、啓発活動も行う企画のメンバーに話を聞きました!

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みなさん、こんにちは。広報Uです。

まだまだ暑い日が続きますがもう9月。9月になると『敬老の日』がありますね。日頃あまり話す機会がない方も、たまにはおじいちゃんやおばあちゃんに電話をかけて、「元気にしてる?」などとお話してみてはいかがでしょうか。普段からコミュニケーションをとっておくことで、電話を使って高齢者を狙う特殊詐欺の被害防止にもつながります。

特殊詐欺は、おもに固定電話にかかってきます。「知らない人からの電話に出たらあかんで!」と常日頃から防犯意識を高めていても、詐欺犯はさまざまな手口で言葉巧みに近寄ってきます。自分自身が気を付けるだけでは防ぐことはできません。そこで詐欺被害を1件でも減らそうと、シャープと警察が協力しながら実施している、防犯電話機の普及拡大の取り組みついてご紹介します。

JD-AT96CL(受話子機+子機1台)ゴールド系

シャープの防犯電話機は「警視庁犯罪抑止対策本部」や「大阪府警察本部特殊詐欺対策室」のアドバイスを受け開発した機能を搭載しており、各地の警察や自治体と連携し、防犯電話機を普及させて詐欺被害を減らすために、さまざまな認知活動を行っています。この取り組みについて、防犯電話機の商品企画を担当する吉中と藤井に聞きました。

スマート事業推進部の吉中(左)、藤井

ー防犯電話機の認知活動はどのように実施しているのでしょうか

(藤井)認知活動は防犯電話機の1号機(JD-AT80CL/CW)を発売した2015年頃から始めていましたが、当時はメーカー主体の活動でした。最近では、警察や自治体も詐欺被害の入り口となっている電話機での対策を広めるため、商業施設や駅前の広場などで詐欺被害防止の啓発イベントを行い、当社も参加の要請を受けることが多くなっています。そこでは、高齢者の方に防犯電話機の機能を紹介しながら、実際に操作方法なども試していただき、防犯への意識を高めてもらっています。自治体によっては防犯電話機の購入に補助金が出る地域もありますが、まだまだ認知されていないことも多く、積極的な補助金の活用をオススメしています。

大阪府吹田署のイベントにて、正面左が企画の吉中
兵庫県警のイベントにて、マスコットの「こうへいくん」と

ー認知活動を行う中で直接高齢者の方とお話される機会があると思いますが、印象に残ったお話はありますか。

(吉中)話をお聞きする中で、実際に詐欺に遭われた方もいらっしゃって「怪しい感じは一切なかった。親身になって話を聞いてくれる良い人に思えた。人を信じるのが怖くなった。」といった切実な想いを話される方の話を聞くととても身につまされます。このような被害に遭う方を一人でも減らしたいという気持ちで取り組んでいます。他には営業の勧誘電話も多くかかってきて困っている、という方もいらっしゃいます。そういったしつこい勧誘の電話にも対策できますよ、と当社の防犯電話機をご紹介しています。

ーさまざまな詐欺の被害が横行していますが、特に気を付けたい手口はありますか?

(藤井)キャッチーな話題から騙そうとする手口です。例えば6月からスタートした「定額減税の還付金がある。」「旧紙幣は使えなくなるので交換が必要。」など、テレビで耳にしたことがあるようなキーワードを使って、相手を信用させようとします。また「警察署」「市役所」「裁判所」など公的な機関をかたる電話や「あなたの銀行口座が犯罪に使われています。」「未払い金があり、このままでは裁判になります。」など、突然ビックリさせるようなことを言って、こちらを慌てさせて、冷静な判断ができなくなるように仕向ける手口も多く注意が必要です。これらに限らず、詐欺の手口は日々進化しているので、知らない番号からの電話を受けるときは、細心の注意が必要です。

ー詐欺に騙されないポイントを教えてください。

騙されないためのポイントは大きく3つあります。

  • ① あやしい電話には出ない
  • ② 通話を録音する・録音すると警告する
  • ③ あやしい電話を受けたときはすぐに相談する

まず1番大事なことは「あやしい人からの電話に出ない」ことです。詐欺犯は警察や市役所の職員などさまざまな職種の人物になりすまし、みなさんの資産状況や利用している金融機関、家族構成などの個人情報を探ります(予兆電話、アポ電と言います)。これが最終的には特殊詐欺被害につながっていきます。

あやしい電話に出ないために、当社の防犯電話機には「自動着信前警告&自動聞いてから応答」と「あんしんフラッシュランプ」を搭載しています。



まず、着信音が鳴る前に相手(電話帳未登録者のみ)に「この通話は防犯のために録音されます」と警告メッセージを流します。警告しても相手が電話を切らなかった場合は、電話機から「あなたの名前をおっしゃってください」とメッセージが流れます。相手の声がスピーカーから聞こえますので、相手が名乗らない場合やあやしい人の場合は、そのままにしておくと自動的に電話が切れるしくみです(「自動着信前警告」と「自動聞いてから応答」機能)。

  • ※1 ナンバー・ディスプレイ契約時には番号未登録者のみ警告メッセージ。
  • ※2 番号登録者とは電話帳/ワンタッチダイヤル/あんしん番号/あんしん相談ボタン/通知先番号登録者を指します。

ナンバー・ディスプレイ契約をしていれば、電話帳やあんしん番号に登録している人からの着信は緑のランプ(=安全ですよ)、登録がない人からの着信では赤いランプ(=出ないでください、もしくは注意して出てください)が点滅するので、出ていい電話か、出なくていい電話かどうかが一目でわかります。(あんしんフラッシュランプ機能)

また、「自動通話録音」機能を搭載しているため、電話に出た場合は通話内容を自動的に録音します。


ーこれらの機能で開発が難しかったものはありますか?

(藤井) 何度もお伝えしているとおり、「あやしい電話に出ないこと」が1番の対策です。そのために搭載している「自動着信前警告と自動聞いてから応答」機能と「あんしんフラッシュランプ」機能ですが、相手に警告メッセージを流したり、赤と緑のランプを光らせたりするタイミングなど、実際に電話をする際にスムーズな流れになるようにさまざまなパターンを試して、調整することが難しかったです。高齢の方に実際に使ってもらった感想のヒアリングも行い、反映しました。

防犯電話機には他にもさまざまな機能が搭載されています。「でもそれだけの機能を使いこなせるか心配・・・」と思った方も大丈夫です。防犯機能はお買い上げ時にあらかじめ設定していますので、電話機をつないだらすぐに防犯機能を使用することができます。


ー最後にあらためて防犯電話機の開発にかける想いについて教えてください。

防犯電話機は、冷蔵庫や洗濯機とは違い毎日使うものではないかも知れませんが、高齢の方にとっては、ひとりひとりの生活を守る大事なライフラインだと思っています。しかし、残念なことに特殊詐欺被害はなかなか根絶することはできません。そこで我々メーカーと警察、自治体が協力し合って、詐欺で辛い思いをする人を一人でも減らすことができるようにこれからも商品開発や啓発活動に取り組んでいきたいと思っています。

―ありがとうございました。

本来、電話は大切な人と声でつながるコミュニケーション手段のひとつです。離れていても声を聞くと安心したり、温かみを感じたりすることができます。しかし残念ながら詐欺の手段として悪用されてしまうこともあります。大切な家族が被害に遭わないよう、防犯電話機の導入をご検討ください。防犯電話機の購入に補助をしている自治体もありますので、お住まいの自治体が対象かどうかもご確認ください。

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