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【物流について考えよう】シャープ物流お役立ち企画チームブログはじめます 第1回:まずは2024年問題について感じたこと

2024年4月9日

著者:広報C

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ごあいさつ

皆様、はじめまして。シャープ物流お役立ち企画チームのミヤザキです。

このたび、ロボティクス事業の担当のなかに、「シャープ物流お役立ち企画チーム」を結成しました。

このチームは、あえて物流について学び始めた者ばかりで構成しております。

私自身、今年1月、シャープにキャリア入社しました。

もちろん、シャープには2017年から搬送ロボットの事業を通じて、多数の物流や工場のお客さまのお手伝いをしてきた経験豊富な諸先輩方がいます。

しかし、今回は先入観のない新鮮な視点で、いま物流に携わっている方の課題を理解し、その方々に対しどのように私たちがお役立ちできるのか考えていきたいと思っております。

この、どのようにお役立ちできるかということを考える過程を記録で残してブログとして発信すれば、他にも同じようにお役立ちしたいと考えている方にも読んでいただけるかと思い、その方がまた別のお役立ちを考えていただくきっかけになればと期待してこのブログを企画することにしました。

同じように「お役立ち」に悩んでいる人の目にとまって、一緒に悩みながら、何か良い方向に力を合わせて向かっていければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、皆さんは、どのようにして物流を勉強されているのでしょうか。

私は手始めに物流関連のWEB記事や本を読みましたが、そこで感じたのは、難しいなと・・。

専門用語も多く、かなり本気で勉強する姿勢がないとついていけない、甘くない世界だなと。

いまはとにかく、本を読み、WEBにある豊富な「お役立ち記事」を読んだり、動画サイトの動画を見てイメージを膨らませたりしながら、早く私たちもこの業界に貢献したいなと心を奮い立たせております。

このように学び始めた中で、最初に理解しようとしたのはやはり「2024年問題」です。

ニュース等でいろいろ取り上げられておりますので、皆さんご存じの一番ホットな話題かと思いますが、これから勉強される方もいらっしゃると思いますので、ちょっとだけ触れます。

 

2024年問題とは

2024年問題とは、働き方改革関連法により、トラックドライバーの方に年間960時間という時間外労働の上限規制が適用された、2024年4月から発生する問題のことです。

本来、労働者を守るための規制ですが、なぜ「問題」と呼ばれるのでしょうか。

日本で輸送される貨物のおよそ9割がトラックで運ばれており、ほとんどの人の生活がトラック輸送によって支えられています。

1990年代の「物流二法」による規制緩和以降、競争の激化と運賃の低下により、収入が増えないまま長い労働時間が常態化し、トラックドライバーのなり手が減る一方、高齢化も進み、慢性的な人手不足が続いている状況です。

このような状況がある中で、トラックドライバーの方にとっては残業が減ることになり、残業代が減ることで生活に影響がでてしまい、さらに離職率が高まる心配がでてきました。

また、所定の労働時間のなかで輸送できる距離は限られるため、今までより日数をかけて運ばざるを得ない場合がでてきます。しかも、輸送量が減ることによって物流企業の収益が悪化するため、運賃が上昇することが想定されます。

つまり、私たちの生活を支えている荷物が、これまでのようには届かなくなるという心配がでてきたから「問題」だということなのです。

私たちはこれまでトラックドライバーの方に過剰な負担をお願いして生活が支えられてきたという事実をあらためて認識し、これ以上無理をお願いせず、社会の問題として社会全体で対策をしなければならないということが理解できました。

 

さまざまな取り組み

物流企業では、一日の業務のなかで付帯作業の削減、待機時間や集荷積込みの時間の削減、配送ルートの見直しなど、大小さまざまな対策をされていることと思います。

2023年に政府が発表した「物流革新に向けた政策パッケージ」や「物流革新緊急パッケージ」にさまざまな施策が挙げられています。

身近なところでは、ECの再配達削減などがありますが、私が興味を持った代表的な取り組みを、いくつか簡単にご紹介します。

1.モーダルシフト

 長距離輸送において、鉄道やフェリーなどを活用して輸送する分担を増やす取り組みです。

2.中継輸送

 異なる方面から来たトラックどうしで、日帰りで戻れる距離の場所で積み荷を交換して輸送する取り組みです。

3.共同配送

 加工食品業界の取り組みが代表的ですが、競合企業どうしが協力して同じ方面に向かう荷物を同じトラックに載せて輸送する取り組みです。

  

さて、私たち電機メーカーはこの問題に対してどのようにお役に立てるのでしょうか。

シャープはロボティクス事業を営んでおり、物流業界では「マテハン機器ベンダー」というポジションになります。

「マテハン機器」とは、マテリアル・ハンドリングの略語で、工場や倉庫で物資の移動・保管に関するシステムの、ハードとソフトすべてを指します。

2024年問題におけるマテハンの役割は、物流業務のDX推進です。

人手で作業しているところをロボットなどで自動化することで、作業時間を短縮し、作業者の負担を軽減します。

物流企業の方々は、さまざまな荷物を取り扱われており、業務のなかにある課題もさまざまだと思います。

だから、画一的なソリューションでは対応できないという難しさがあります。

一方で、私たちの機器もそれぞれ異なった特長があります。

先に触れた共同配送の取り組みのような、「競争は商品で、物流は共同で」という考え方と同様、私たちも、各社得意とするソリューションを持ち寄って力を合わせて問題にあたっていきたいと思っています。

 

新たな商品を企画するなら、本当に皆様のお役に立つものをつくりたいです。

下手な企画をして無駄なものなんてつくりたくないです。

だから、私たちは、できる限り物流のことを知り、現場を知り、

私たちがいまできる一番いいものをつくって提供していきたいと思っています。

是非、皆様のご意見やご要望をお聞かせください。

  rb-plan@sharp.co.jp

上記メールアドレスまでお気軽にご連絡ください。

私たち「シャープ物流お役立ち企画チーム」からお答えいたします。

 

それでは、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

シャープ AGV製品については製品情報サイトをご覧ください。

https://jp.sharp/business/agv/

 

第5回 工場内物流最適化展特設サイトにて
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