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シャープは家電だけではないんです! グッドデザイン賞を受賞した自動搬送ロボット(AGV)についてお伝えします!【後編】

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こんにちは、広報担当のUです。

みなさん、前回の記事はご覧いただけましたでしょうか!
AGVとはどんな製品で、シャープのAGVがどういった場面で活躍しているのか、商品企画、開発担当者とデザイナーにインタビューした様子をお届けしています!まだの方はぜひご覧ください!

シャープは家電だけではないんです!
グッドデザイン賞を受賞した自動搬送ロボット(AGV)についてお伝えします!【前編】

今回お届けする後編では、グッドデザイン賞を受賞したAGVの性能、そしてデザインのこだわりについてご紹介します!

左から)技術部の藤原とデザイナーの村岡

今回受賞したAGVにはどんな特長があるのでしょうか。

グッドデザイン賞を受賞したAGVは「高重量搬送タイプ」といって、およそ1,000kgまでの物を載せて搬送することができます。

特長は、一般のAGVのような前後の動きだけでなく、機体の向きを変えずに、前後左右、斜め方向に走行(カニ走り)できることです。旋回せずに走行するカニ走りのメリットは、目的地へ到着するまでの時間を短縮できたり、走行スペースを削減できたりすることです。また、予め設定したコース上を自在に走行することも可能です。

開発にあたってどのような困難がありましたか?

(藤原)外から一切ネジが見えないような作りでありながら、メンテナンスも可能とする設計に苦労しました。一般的には外側から内側に向かってネジを締めますが、今回はその方法をデザインスタジオが許してくれませんでした(笑)
外側からネジが見えにくい作りになっているのは家電も同じですが、AGVは「走行してモノを運ぶ機械」なので、振動の影響などを特に注意する必要があり、独自の方法を編み出して組み立てていかなければなりませんでした。一方ですべて内側から固定すると開けられなくなってしまうので、メンテナンスを可能にするため、見えにくい場所に一か所だけ外側から締めるネジを設けて、それを緩めると一度に開けられるような仕組みを考え、実装しました。
これは、本当に大変でしたね。

展開している図

なぜ、外側からネジが見えないデザインにこだわったのですか?

(村岡)そうですね、目に見える部分に何十か所もネジが見えているというのは美しくないと思っていました。また何か不具合が起きたとき、目に付くところにネジがあることでユーザーが解体してしまうのを避けたいという考えもありました。
特殊な機械なので、やはり当社にメンテナンスをさせていただきたいと思っています。何度も技術部とやりとりして実際にできあがった製品が、理想としていたデザインとほとんど同じ仕上がりだったので、たいへん感動しました。

他にデザイン面でこだわった部分はありますか。

(村岡)メタリックオレンジと黒の2色を使用したデザインですね。広い工場や作業所の中で遠くにあっても存在が分かりやすいよう、この色にしました。メタリック色を選んだのは、周囲の光を反射して環境に溶け込みつつ、存在を主張させるためです。

形状は、見た目の印象でなるべく大きさによる威圧感を感じさせないようにデザインを工夫しました。こういったタイプのAGVは「高重量で大型の物を搬送する」という目的から、どうしても大きな箱型になりがちです。しかし今回は「空飛ぶ絨毯」のイメージで、できる限り薄く、小さくするようにこだわりました。

今後はどういったAGVを作っていきたいですか。

グッドデザイン賞はデザイン面だけでなく、本機の導入によりどれだけ作業が効率化できるかというソリューションの部分を評価いただいたと思っています。今は消費者のニーズが多様化していることで、生産工場でAGVをご利用いただく商品の種類も増え、生産工程の見直し頻度も増加傾向にあります。ベルトコンベアでは対応できない、柔軟かつスピーディーな工程変更に対応できるAGVは、これからの時代にマッチした製品です。

今後はハードウェアを改良するだけでなく、導入効果のあるサービス/ソリューションとしてシステム全体をデザインし、ご提供したいと思っています。

(左から)技術部の藤原、商品企画部の川井、デザイナーの村岡

―ありがとうございました。

時代によって求められるものが変われば、それを作る工場もどんどん進化していくんですね。今回は開発者たちがこだわりぬいて作り上げたAGVへの熱い想いをお届けしました!

当社は、2020年度のグッドデザイン賞を全7件受賞し、うち2つはベスト100にも選んでいただきました!身近にあるものから、少し専門的なものまでさまざまな製品を開発しています。今後もシャープの知られざる一面をお届けしてまいります。

広報担当:U

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